【速報】北海道で震度6強

 6日午前3時8分ごろ北海道で、震度6強の地震があった。道警などによると、厚真町や安平町では土砂崩れや家屋倒壊などの大規模な被害が出ている。厚真町では32人が安否不明となっている。道内すべての火力発電所が停止し、全域で295万戸が停電した。

 気象庁によると、震源地は胆振(いぶり)地方中東部で、震源の深さは37キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。その後も震度3や4の地震が続いた。津波はなかった。気象庁は「1週間ほどは震度6強程度の地震に気を付ける必要がある」としている。

 厚真町では大規模な土砂崩れが発生し、複数の住宅がのみ込まれた。約20人の安否が分かっていないほか、水道管が破裂する被害が多数発生している。札幌市内での負傷者は87人に上った。

 北海道知事は自衛隊に災害派遣を要請。政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置した。安倍晋三首相は「人命第一で災害応急対応に当たっていく」と記者団に語った。

 北海道での震度6強は、震度階級が改定された1996年以降初めて。国内で震度6強以上の地震は2016年の熊本地震以来。

 北海道泊村にある北海道電力泊原発は外部電源が喪失。1~3号機の原子炉に核燃料はなく、非常用電源により、使用済み核燃料プールの冷却は継続した。北海道電は異常は確認されていないとしている。青森県東通村の東北電力の東通原発にも問題はないという。

 室蘭市の石油コンビナート施設で火災が起きたがほぼ消し止められた。

 国土交通省によると、新千歳空港は天井の落下や停電の影響で、6日は終日閉鎖される見通し。

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