産山の自然と料理を楽しんで 廃屋改修しカフェ再開

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大分県境の産山村笹鶴集落に納屋を改修してカフェレストランを再開した武本規博さん(右)、多恵さん夫妻=同村

 熊本市中心街で人気のカフェレストランを経営し、熊本地震後に産山村に移り住んだ武本規博[のりひろ]さん(40)、多恵さん(48)夫妻が、村内の廃屋を改修して店を再開した。2人は「ゆったり流れる時間と、料理を楽しんでもらえれば」と話している。

 2人は多忙な生活に区切りをつけたいと移住し、料理人の規博さんは県立農大で1年間学び今夏就農。大分県境の笹鶴集落に購入した自宅脇の畑でナスやピーマン、ハーブなどを栽培している。

 隣接する納屋を改修した店は、古民家再生を手掛ける大工らの手を借りながら地震で出た廃石で暖炉を造り、床や壁は廃材を利用。窓を設け、菜園や山林を望めるようにした。

 店名は、ドイツ語で小屋の意味の「KUCHE(キュッフェ)」。4席の10人程度が定員で、2人が育てる無農薬野菜や山都町から仕入れるジビエ肉のコース料理でもてなす。雑貨クリエーターでもある多恵さん手作りの商品も販売する。

 3年後の収穫を目指し、ブドウの苗木800本も育てている。将来、ワイナリーを経営するのが夢だ。

 平日は農作業に汗を流すため店の営業は原則、土日祝日の昼のみ。「産山に移り、価値観の多様さに気付いた。お客さんにワクワクしてもらい、自然とともにある暮らしを感じてもらいたい」と2人は目を輝かせる。

 KUCHE  TEL050(5435)8629。(岡本幸浩)

(2018年9月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)