ヒ素汚染研究、後世に 熊本学園大が堀田医師寄贈の資料公開

熊本学園大に寄贈したヒ素汚染研究の資料について幸田亮一学長に説明する堀田宣之医師(右)=5日、熊本市中央区

 熊本学園大水俣学研究センター(熊本市中央区)は5日、ヒ素汚染の研究に尽力した医師の堀田宣之・桜が丘病院理事長(77)=同区=の研究資料の公開を始めた。宮崎県の土呂久鉱害や海外の汚染地域の記録など貴重な資料という。

 堀田氏は1975年、ヒ素中毒患者が多発した土呂久地区で医学調査を始め、患者を支援。その後もメキシコやラオスなど世界の汚染地域を巡り、患者の検診に取り組んだ。

 資料は堀田氏が作成・収集した紙資料468点、書籍168点、写真3775点。検診カルテや土呂久鉱害訴訟(90年和解)の問題点を整理したメモ、ヒ素中毒に関する論文などが含まれる。

 堀田氏は、同センターを開設した故原田正純医師の熊本大医学部の後輩。ともに公害問題の研究や被害者支援に携わった。16年に堀田氏が同センターに資料を寄贈し、整理が進められていた。

 この日は、学園大で幸田亮一学長が堀田氏に感謝状と資料目録を贈呈。堀田氏は「ヒ素中毒の研究には未解明の部分も多い。後世の研究者に資料を役立ててもらえればうれしい」と述べた。

 閲覧を希望する場合は同センターに申請書を提出する。目録は同センターホームページで公開中。同センターTEL096(364)8913。(隅川俊彦)

(2018年9月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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