上川法相、恵楓園など視察 「悲劇風化させない」

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旧菊池医療刑務支所の鉄製門扉などの譲渡証を菊池恵楓園入所者自治会の志村康会長(中央)に手渡す上川陽子法相=合志市

 上川陽子法相は6日、全国唯一のハンセン病患者専用の刑務所だった旧菊池医療刑務支所(合志市)や、国立療養所菊池恵楓園などを視察した。「(ハンセン病隔離政策の)悲劇を風化させないよう全力で取り組む」と強調した。

 同刑務支所は1953年開設。97年の廃止まで延べ117人を収容し、「特別法廷」も開かれた。法務省などは今年7月、同園入所者自治会との間で、単独室(独房)を移設復元して保存することで合意。今後取り壊し、跡地には市が小中一貫校を建設する方針。

 上川法相は、同刑務支所の壁や門扉などを見学し、自治会の志村康会長(85)らと面会。門扉や洗面台など6点の譲渡証を手渡し、「門を通った一人一人の気持ちを考えて涙が出た。(隔離政策の歴史の)学びの場としてつながっていくことになりうれしい」と述べた。

 同法相はこの日、熊本刑務所(熊本市)なども訪れた。(山口尚久)

(2018年9月7日付 熊本日日新聞朝刊掲載)