アウディ、初のSUV電気自動車「e-tron」の生産を開始…量産車初のサイドミラーレス

アウディ e-tronを生産開始

初のSUV電気自動車「e-tron」の生産を開始

アウディ e-tron Prototype

アウディは、ブランド初となるSUV電気自動車「e-tron」の生産を開始すると発表した。

e-tronは、すでに2018年3月のジュネーブモーターショーでプロトタイプが公開されている。量産モデルの全貌は、9月17日にサンフランシスコで世界初公開される予定だ。

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アウディ e-tronってどんなクルマ?

発表された内容によると、e-tronは日常使用に適した航続距離を備え、最大150kWの急速充電ステーションに対応、約30分で充電を完了する性能を持つ。

また量産型のe-tronはサイドミラーを持たず、バーチャルエクステリアミラーを搭載することも明らかにされている。これはサイドミラーの代わりに、カメラで撮影した映像を車内のモニターに映し出すもので、量産車では初採用となる。

さらにアウディ e-tronは、生産開始にあたって世界中の道路環境で過酷なテストを完了している。それぞれ極寒のスカンジナビア半島、灼熱のアフリカ大陸、アジアの山岳地帯、ニュルブルクリンクの北コース、中国の大都市の渋滞、そして米国のハイウェイで、これにより地球上のあらゆる環境での高い安全性・信頼性を担保するとしている。

テスト環境の気温は-20℃から+50℃、テストに使用された車両は250台、累計走行距離は500万km以上(およそ地球125周分)、時間にして8万5000時間に相当するということからも、アウディの本気度が伺える。

e-tron量産のためにブリュッセル工場を大幅改修

また、e-tronの生産を担うブリュッセル工場は徹底的に近代化された。

具体的には2016年の夏以降、ボディショップ、塗装ショップ、組立ラインを段階的かつ徹底的に改築し、独自のバッテリーモジュール生産設備も立ち上げた。生産されたバッテリーは、無人の輸送システムによって効率的に電気自動車の組立ラインに供給される仕組みになっている他、ブリュッセル工場の従業員は、アウディ初の電気自動車のためにトレーニングを受けるなど、生産開始に向けて完璧な準備を進められている。

さらにこのブリュッセル工場は、再生可能エネルギーの使用によって工場から排出される二酸化炭素を相殺。プレミアムセグメント車の製造工場において世界で初めて、CO2ニュートラルな生産拠点としての認定を受けた。

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