【平成の長崎】大往生の「ラストエンペラー」 フジ、安らかに 平成4(1992)年

 日本でただ1羽のコウテイペンギンで、28年5カ月に及ぶ長期飼育世界記録の更新を続けていた長崎水族館のコウテイペンギン「フジ」(雄)が8月28日夜、息を引き取った。29日の解剖の結果、死因は老衰。長年飼育に当たってきた職員や、フジが大好きだったチビっ子たちは「まだ信じられない」とその死を悲しんだ。だが人間でいえば約100歳の大往生で、同日は「安らかに眠って」との願いを込め、ペンギン室前に遺影と花が飾られた。
(平成4年8月30日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

遺影を前にフジをしのぶ子供たち=長崎市宿町、長崎水族館ペンギン室前

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