【韓国プロ野球】元・ヤクルト林昌勇は現在42歳 不惑の年に先発投手として奮闘中

 長年1つの球団を応援し続けているとふと以前、活躍した選手の今が気になることがある。こうして世界を見渡してみると日本を離れて約6年が経過した今でも母国に戻り投げ続けている男がいる。それが元ヤクルトスワローズの林昌勇(イム・チャンヨン)だ。

  2008年、ヤクルトに入団した林はサイドスローから放たれる最速160キロの直球を武器にチームの守護神として活躍。5年間で通算128セーブを記録した。林といえば2009年World Baseball Classic(WBC)決勝でイチローに決勝適時打を打たれたことが印象的だ。

  ヤクルト退団後はカブスを経て韓国プロ野球に復帰。現在は故郷の光州(クァンジュ)を本拠地とする起亜タイガースの一員としてマウンドに立ち続けている。今季当初はリリーフとして登板してきたが、7月になるとチームの先発陣の再編成のため配置転換となり、7月20日のKTウィズ戦で実に3946日ぶりとなる先発登板を果たした。勝敗こそ付かなかったが5回4安打2失点と好投し多くのファンを驚かさせた。

  その後も先発登板が続き、今季6度目の先発となった9月6日のネクセンヒーローズ戦では6回6安打2失点とクオリティスタート(6回3自責点以下)を達成しており、まだまだ投げられることを証明している。既に先発として勝利も手にしており、不惑の年と呼ばれる40代となってから林は再び輝きを放っている。

  最近、韓国球界はインドネシアで行われていたアジア大会の影響もあってリーグ戦を中断して全身全霊で大会に臨んだ。タイトルホルダーも擁したオールプロ軍団は初戦では社会人主体の台湾に敗れるという事態もあったが、その後は安定感を取り戻して優勝した。林はリーグ中断中は休養するとともに長いイニングを投げるための準備をしていたという。

  リーグ戦が再開し、韓国でもメジャーリーグ同様にポストシーズン進出に向けて各球団が奮闘している。全10球団で構成されるリーグでは上位5球団が次のステージへと進むことができ、林が所属する起亜は現在7位と出遅れている印象はあるが、まだチームは形成逆転可能な位置にいる。こうして日本でも活躍した剛腕投手は今でもプレーを続けている。果たして起亜はポストシーズン進出なるか、林の活躍に注目だ。

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