【侍U-18代表】根尾、自己最速150キロ「そんな出ているとは」 今やりたいことは「練習」

侍ジャパンU-18代表・根尾昂【写真:Getty Images】

7回に3番手で登板し、2つの三振を奪って3人斬り

 宮崎市内で行われている「第12回 BFA U18アジア選手権」は10日、大会最終日を迎え、2大会連続優勝を逃した侍ジャパンU-18代表は中国代表と3位決定戦を戦い、14-1の7回コールド勝ちで圧勝した。2大会連続優勝を逃した日本だったが、3位を死守し、来年に韓国・釜山で行われる「第29回 WBSC U-18ワールドカップ」の出場権を獲得した。

 試合の最後を締めくくったのは、根尾昂(大阪桐蔭)だった。13点の大量リードを奪った7回にマウンドへ上がると、圧巻のピッチングを披露した。「とにかくこの回で終わらせる気持ちを持って、どんどんストレートで押していこうと思っていました」。先頭シャン・シュアイを右飛に打ち取ると、続くワン・シュアイの打席で観客の度肝を抜いた。

 2ストライクからの3球目、バットに空を切らせた高めの真っ直ぐは150キロをマーク。この大会でマークした149キロの自己最速をさらに更新した。ウー・ハイチェンも空振り三振に切り3人斬り。コールド勝ちの試合を締めくくり「指にかかった感じはあったので、どのくらいかなとは思ったんですけど、そんなに出ているとは思ってなかった。嬉しいですね」と振り返った。

 3位を死守し、来年のワールドカップ出場権を確保し、後輩にタスキを繋ぎ、根尾も「なんとか繋げることは出来たので、最低限の役割を果たせたかな」と安堵の表情。大阪府大会から春夏連覇を果たした甲子園、そして侍ジャパンU-18代表と怒涛の日々を送ってきたが、今やりたいことを問われると「練習です」と返していた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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