パオロ・ロッシ、タルデッリの世代に重なる? 新生イタリア代表が記録した”42年ぶり”の数字とは

ポーランドと戦った若きイタリア代表 photo/Getty Images

若返りを1つのテーマにしているロベルト・マンチーニ率いるイタリア代表は、先日のUEFAネーションズリーグ・ポーランド代表戦で数人の若手を先発させた。GKではジャンルイジ・ドンナルンマ、中盤ではロレンツォ・ペレグリーニ、前線ではフェデリコ・ベルナルデスキを起用しており、スタメンの平均年齢は26.4歳となっている。

伊『Corriere dello Sport』によると、この平均年齢は実に1976年のルクセンブルク代表戦以来となる若さだという。42年ぶりの記録となったわけだが、注目したいのはその42年前のイタリア代表だ。就任したのは1977年だが、9年にわたってチームの指揮を執った故エンツォ・ベアルツォット監督率いる当時のイタリアは大きな成功を収めている。

1978アルゼンチンワールドカップで4位に入ったイタリアは、その時とほとんど同じ顔ぶれで4年後の1982スペインワールドカップを戦って優勝を果たしている。GKディノ・ゾフは大ベテランとなっていたが、点取り屋パオロ・ロッシ、フランチェスコ・グラツィアーニ、中盤のマルコ・タルデッリ、守備職人の故ガエターノ・シレア氏、サイドバックのアントニオ・カブリーニ、クラウディオ・ジェンティーレらの世代が4年をかけて成長し、大きな成功を掴んだ。

もちろん当時の選手と今回のイタリア代表メンバーのクオリティを比較することはできないが、当時と重ねたくなる気持ちも頷ける。ドンナルンマやペッレグリ、今回は怪我で離脱したが17歳のFWピエトロ・ペッレグリらが4年をかけて成長すれば、2022大会で大きな成功を収められるのではとの期待も出てくる。4年後が駄目でも、今の年齢なら2026年を目指すことだって可能になる。マンチーニは彼ら若手をどこまで引き上げることができるのか。ポーランド戦で1つ良いスタートを切れたと言っていいだろう。

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