鎌倉市役所移転計画で市民と対話 災害対応強化を求める声相次ぐ

 鎌倉市が移転を計画する市役所本庁舎の整備方針について、市民から意見を募る「市民対話」が8日、市役所(同市御成町)で開かれた。震度7を記録した北海道での地震発生後だけに、参加者からは大規模災害にも対応できる機能を求める声が相次いだ。

 新庁舎に求める機能について、参加者が北海道地震を挙げ、「全道停電と聞き驚いた。災害時も電力維持ができることは大切」と指摘。別の参加者も「鎌倉は多くの観光客が訪れる場所。帰宅難民を収容できるスペースも必要」と述べた。

 「IT化の進ちょくで職員の勤務形態などが大きく変わる可能性がある。市役所はコンパクト化を図るべき」「対面で話し相談に乗ってもらえる場も大切」など、IT化に対してもさまざまな意見が出た。

 参加した男子大学生(19)は「正直あまり市役所を利用する機会はないが、若い世代として新庁舎の将来像を考えたい」と話した。

 市は本庁舎を深沢地域整備事業用地(同市寺分)に移転する方針を示し、本年度に基本構想を策定する予定。市民の意見を取り入れるため、市民対話を開いている。3回目の今回は12人が出席した。

市民が新たな市役所に求める機能について意見を交わした「市民対話」=8日、鎌倉市役所

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