東彼川棚町長選で3選を果たした山口文夫さん(71)。「2期8年取り組んできた姿勢を評価していただいた」。9日夜、町内の選挙事務所に吉報が届くと、詰め掛けた支援者と笑顔で喜びを分かち合った。
同町職員を経て出馬した2010年の町長選で初当選。以来、財政健全化を進め、子育て支援策の充実に取り組んできた。「質の高い行政サービスには、財政が第一」。選挙戦では、行政マンとして培った豊富な経験、知識、手腕を訴えた。
当初は2回連続で無投票かともみられていたが、告示日まで1カ月を切った8月初旬、新人が名乗りを上げ、8年ぶりの選挙戦に。後援会が急ピッチで体制を整え、分厚い組織戦で票をまとめた。
人口減少や新庁舎建設や石木ダム問題など課題は多く、財政健全化も「まだ道半ば」。「次の4年間も全力で取り組む」と3期目への意欲をみなぎらせた。
一方、落選した元町議で新人の毛利喜信さん(43)は町内選挙事務所で「このような結果で力のなさを痛感した」と敗戦の弁。関係者と握手を交わし、感謝を伝えていた。