WEC富士:暫定エントリーリスト発表。前戦欠場のジネッタLMP1が加わり合計35台が名を連ねる

 WEC世界耐久選手権は10月12~14日、静岡県・富士スピードウェイで開催される2018/19年WEC“スーパーシーズン”第4戦富士6時間レースの暫定エントリーリストを発表した。

 6月中旬に行なわれたル・マン24時間で悲願の総合優勝を飾ったTOYOTA GAZOO Racingの凱旋レースとなるWEC日本ラウンド。2012年から7年連続の開催となる今イベントには、第3戦シルバーストンを欠場したCEFC TRSMレーシング(マノー)の1台を加えた4クラス合計35台が名を連ねている。

 そのCEFC TRSMレーシングが今季から走らせているジネッタG60-LT-P1は、第4戦から搭載エンジンをメカクローム製V6シングルターボ『V634P1』からAER製V6ツインターボエンジン『P60B』にスイッチ。同型のLMP1用エンジンはSMPレーシングのBRエンジニアリングBR1にも採用されているものだ。

 1台のみの参戦となるCEFC TRSMレーシングは今回、6号車ジネッタを富士に送り込むが、ドライバーにはレギュラーのオリバー・ローランド、アレックス・ブランドルに加えて、シルバーランクドライバーのマイケル・シンプソンをオリバー・ターベイに代えて起用している。

マノーことCEFC TRSMレーシングが走らせる6号車ジネッタG60-LT-P1

 そんなマノーのライバルであるLMP1プライベーターでは前述のSMPレーシングが、開幕戦スパで“離陸”してしまったマテボス・イサーキャンを17号車BR1に復帰させる。

 また、SMPと同じBRシャシーを用いるドラゴンスピードはヘンリク・ヘドマンと開幕戦スパで両脚を骨折する大クラッシュを喫したピエトロ・フィッティパルディの第4戦不参加を発表。代役にELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズで活躍するジェームズ・アレンを迎え、レギュラードライバーのベン・ハンリーとの2名体制を執る予定だ。

 LMP2クラスでは既報のとおり、TDSレーシングがDTMドイツ・ツーリングカー選手権の最終戦を優先するロイック・デュバルの代役に、元F1ドライバーで2017/18年フォーミュラEチャンピオンのジャン-エリック・ベルニュを起用する。

 また、LM-GTEプロクラスを戦うアウグスト・ファーフスもデュバルと同様にDTMを優先。このためBMW M8 GTEを走らせるBMWチームMTEKは、82号車にトム・ブロンクビストを迎えアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとともに6時間レースに臨む。

BMWチームMTEKの82号車BMW M8 GTE

 澤圭太と石川資章がフル参戦しているLM-GTEアマクラスは、ポルシェ陣営の一部にドライバー変更があり、ガルフ・レーシングの86号車ポルシェ911 RSRの第3ドライバーにポルシェ・ジュニアドライバーのトーマス・プレイニングが加わった。また、デンプシー-プロトン・レーシングは88号車ポルシェの第1ドライバーをTBAとしている。

“ホーム”富士でトヨタの連覇が期待されるWEC第4戦は10月12~14日、富士スピードウェイで開催される。チケット情報やタイムスケジュールなど、イベント詳細は富士スピードウェイ公式サイト内特設ページまで。

ガルフ・レーシングの6号車ポルシェ911 RSR

■2018/19年WEC第4戦富士 暫定エントリーリスト(9月7日発表版)

Pos No Class Team Car Driver Tyre

1 1 LMP1 レベリオン・レーシング レベリオンR13・ギブソン A.ロッテラー
N.ジャニ
B.セナ MI

2 3 LMP1 レベリオン・レーシング レベリオンR13・ギブソン T.ローラン
M.ベッシェ
G.メネゼス MI

3 4 LMP1 バイコレス・レーシング・チーム ENSO CLM P1/01・ニスモ O.ウェッブ
TBA
TBA MI

4 6 LMP1 CEFC TRSMレーシング ジネッタG60-LT-P1・AER O.ローランド
A.ブランドル
M.シンプソン MI

5 7 LMP1 トヨタ・ガズー・レーシング トヨタTS050ハイブリッド M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス MI

6 8 LMP1 トヨタ・ガズー・レーシング トヨタTS050ハイブリッド S.ブエミ
中嶋一貴
F.アロンソ MI

7 10 LMP1 ドラゴンスピード BRエンジニアリングBR1・ギブソン B.ハンリー
J.アレン MI

8 11 LMP1 SMPレーシング BRエンジニアリングBR1・AER V.ペトロフ
M.アレシン
J.バトン MI

9 17 LMP1 SMPレーシング BRエンジニアリングBR1・AER S.サラザン
E.オルドジェフ
M.イサーキャン MI

10 28 LMP2 TDSレーシング オレカ07・ギブソン F.ペロード
M.バキシビエール
J-E.ベルニュ DL

11 29 LMP2 レーシングチーム・ネダーランド ダラーラP217・ギブソン F.バン・イアード
G.バン・デル・ガルデ
N.デ・フリース MI

12 31 LMP2 ドラゴンスピード オレカ07・ギブソン R.ゴンザレス
P.マルドナド
A.デビッドソン MI

13 36 LMP2 シグナテック・アルピーヌ・マットムート アルピーヌA470・ギブソン N.ラピエール
A.ネグラオ
P.ティリエ DL

14 37 LMP2 ジャッキー・チェン・DCレーシング オレカ07・ギブソン J.ジャファー
W.タン
N.ジェフリ DL

15 38 LMP2 ジャッキー・チェン・DCレーシング オレカ07・ギブソン H-P.タン
G.オブリ
S.リケルミ DL

16 50 LMP2 ラルブル・コンペティション リジェJS P217・ギブソン E.クリード
R.リッチ
TBA MI

17 51 LM-GTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE EVO A.ピエール・グイディ
J.カラド MI

18 66 LM-GTE Pro フォード・チップ・ガナッシ・チームUK フォードGT S.ミュッケ
O.プラ MI

19 67 LM-GTE Pro フォード・チップ・ガナッシ・チームUK フォードGT A.プリオール
H.ティンクネル MI

20 71 LM-GTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE EVO D.リゴン
S.バード MI

21 81 LM-GTE Pro BMWチームMTEK BMW M8 GTE M.トムチェク
N.キャツバーグ MI

22 82 LM-GTE Pro BMWチームMTEK BMW M8 GTE T.ブロンクビスト
A.F.ダ・コスタ MI

23 91 LM-GTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR R.リエツ
G.ブルーニ MI

24 92 LM-GTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR M.クリステンセン
K.エストーレ MI

25 95 LM-GTE Pro アストンマーチン・レーシング アストンマーチン・バンテージAMR M.ソーレンセン
N.ティーム MI

26 97 LM-GTE Pro アストンマーチン・レーシング アストンマーチン・バンテージAMR A.リン
M.マルタン MI

27 54 LM-GTE Am スピリット・オブ・レース フェラーリ488 GTE T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ MI

28 56 LM-GTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR J.ベルグマイスター
P.リンゼイ
E.ペルフェッティ MI

29 61 LM-GTE Am クリアウォーター・レーシング フェラーリ488 GTE W-S.モク
澤圭太
M.グリフィン MI

30 70 LM-GTE Am MRレーシング フェラーリ488 GTE 石川資章
O.ベレッタ
E.チーバー MI

31 77 LM-GTE Am デンプシー-プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR M.キャンベル
C.リード
J.アンドロウアー MI

32 86 LM-GTE Am ガルフ・レーシング ポルシェ911 RSR M.ウェインライト
B.バーカー
T.プレイニング MI

33 88 LM-GTE Am デンプシー-プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR TBA
G.ローダ
M.カイローリ MI

34 90 LM-GTE Am TFスポーツ アストンマーチン・バンテージ S.ヨロック
J.アダム
C.イーストウッド MI

35 98 LM-GTE Am アストンマーチン・レーシング アストンマーチン・バンテージ P.ダラ-ラナ
P.ラミー
M.ラウダ MI

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