「ぜいたく品ではなく必需品だ」 小中学校へのエアコン 五島市議会一般質問 市長は設置に慎重姿勢

 「市長の答弁に寂しさを覚える」。11日の五島市議会一般質問(長崎県五島市)。草野久幸議員(市民ネットワーク)は冒頭、小中学校へのエアコン設置の判断を保留する五島市に苦言を呈した。

 他の市町で設置に向けた議論が進む中、五島市議会でも11日までに野口善朗、明石博文両議員が今夏の猛暑に危機感を示し、「ぜいたく品ではなく必需品だ」などと五島市側をただした。12日には江川美津子議員も質問を予定している。

 五島市側は答弁で、市内全ての学校にエアコンを設置するのに必要な経費が、6億8千万円に上るとの試算を提示。野口市太郎市長は「近い将来、統廃合になる学校も考えられる」と慎重な姿勢で、「国の予算措置の状況次第」と述べた。

 草野議員はエアコンについて質問はしていないが、こうした姿勢に納得がいかない様子。「財政を言うなら他に削れる事業もあるのでは。市長や教育長にはせめて『子どものためにも検討したい』くらいは言ってほしかった」と控室でぽつり。

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