新卒就活生向け!通年採用について分かりやすく解説 採用企業も紹介

©楽天株式会社

年間を通して企業が新卒採用活動を行う「通年採用」。近年この通年採用を行う企業が増えている理由や、どのように活用するとメリットがあるのかをご紹介します。また、通年採用を行っている人気企業もピックアップしました。

新卒就活生必見!通年採用って何?導入された社会的背景も

そもそも通年採用とはどのような採用方法なのでしょうか。

年度により多少のスケジュール変更がありますが、多くの企業は春に新卒採用を行います。3月の就活ナビサイトのオープンと同時に会社説明会を開催し、3月末より選考を開始、5月頃には内定を出すといったスケジュールが一般的となります。

これと異なり、年間を通じて説明会の開催や選考を行うことを「通年採用」と言います。リクルートキャリア社「就職白書2018」によると、19卒にて通年採用を行う企業は26.3%です。以前、1割にも満たなかった通年採用が、今は4社に1社で行われている状態です。通年採用が増加した理由として、下記の背景があります。

海外大留学生の増加

JASSOの調査によれば、2013年に16万人だった留学生は2017年には26万人となり、海外留学者数は増加傾向にあります。海外大学の多くは日本とは異なり、アメリカは6月、中国は7月が卒業シーズン。これらの学生を受け入れるために秋採用を行う企業も増えました。グローバル戦略加速のために、帰国子女に加え、日本に留学中の外国人を積極採用する企業も多いです。

新卒採用の激化

少子化が進む今、学生数は団塊世代に比べ約半数と減少しています。これに伴い、新卒採用の難易度も激化。リクルートキャリア社調べでは、18卒学生の平均内定数は過去最高の2.5社となり、春採用のみでは学生を採りきれない企業が通年採用を行うという流れもあるのです。

▽海外留学生の就活のクチコミをチェック
海外大留学生が日本で就職希望のクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

出典:fotolia

新卒就活生なら知っておきたい!通年採用のメリットは?

通年採用を行う企業の増加は、学生にとって就職活動の選択肢が増えることを意味します。では、どんな選択肢が増えるのでしょうか。

(1)就活に左右されず学業に集中できる

これまでの就活スケジュールでは、大なり小なり学業や研究活動に影響が出る場合がありました。説明会出席や選考参加のためには、授業や研究活動を欠席する必要が出てくるためです。特に、理系学生、院生を中心として大学4年生、大学院2年生にとっては論文執筆などもあり、忙しいタイミングです。学業に専念する時期は確保した上で、選考に参加できる企業が増えたことは学生にとって大きなメリットと言えるでしょう。

(2)入念に準備ができる

企業理解や自己分析の進度は、学生にとって異なります。企業研究を進める内に違う業界や職種に興味を持ち、当初の志望と異なる企業にエントリーをする学生は多いですが、これまでの春採用の場合、志望変更した時期にはもう受けたい企業の募集は終わっていたということもありました。通年採用を実施する企業が増えたことで、しっかり準備ができたタイミングにあわせて企業へエントリーも可能であることが大きなメリットと考えられます。

(3)就職方法の選択肢が広がる

大手企業をはじめ、多くの企業は夏休み前に新卒採用の選考を終了します。「内定はもらえたものの本当にここに決めて良かったのか」と悩む学生は毎年多いもの。通年採用を行う企業が増えた今では、その違和感から目を逸らさず、自身のキャリアビジョンについて深く考え、他の企業にも再挑戦できるチャンスがあると言えるでしょう。

新卒就活生があわせてチェックしたい!通年採用のデメリットは?

では、通年採用には逆にどんなデメリットがあるのでしょうか。代表的な例について解説します。

(1)採用情報の入手が難しくなる可能性

春採用においては、多くの企業が3月に会社説明会を実施します。同時に就活ナビサイトや、学校内での合同説明会に出展する企業も多く、複数の企業の情報を一気に収集・選択することができます。選考スケジュールも似ているため、予定を立てやすいと言えるでしょう。

しかし、通年採用の場合、その企業がいつ会社説明会を実施するのか予測することは難しくなります。夏休み中に選考を行う企業もあれば、秋に再開する企業もあります。秋採用を行う企業の合同説明会に参加して情報収集を行う方法もありますが、特定の企業に興味を持っている場合、企業の動きを就活ナビや採用ホームページで随時チェックすることが求められます。

状況によって企業の選考スケジュールも変わる場合があり、例年秋採用を実施する企業が今年に限ってやらないケースもあり得ます。「本当に秋に採用再開するのだろうか」といった不安を抱えながら就活を進めなければいけない・・・なんてことも。スケジュールが立てにくいことが通年採用のデメリットと言えるでしょう。

(2)選考条件が厳しくなる可能性

基本的に、多くの企業では春採用で一定数の学生を確保しています。そこで採りきれなかった学生を夏・秋・冬採用でカバーすることが多いため、春採用に比べ採用枠が少ない可能性があります。この場合、求められる採用基準が春採用よりも上がってしまうケースが考えられます。

新卒就活生にオススメ!通年採用を実施中の企業例

有名企業の中で、通年採用を行っている会社を紹介します。

楽天株式会社

https://corp.rakuten.co.jp/careers/graduates/faq/

社内公用語を英語にするなど、グローバル化やダイバーシティの代名詞とも言える楽天。海外各国でECサイト事業や金融事業にチャレンジしています。19卒採用では、総合職は春採用のみでしたが、エンジニア職は通年採用を実施。海外大留学生や、日本の大学に在籍する外国人留学生など多様な学生に門戸を開いています。

ソニー株式会社

https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/info/requirements.html

以前から通年採用を行っているソニー。海外での売上比率は2017年3月期では7割にのぼるなど、押しも押されもせぬグローバル企業であり、海外大留学生を始め多様な人材を求めています。早期から職種別採用や、企画提案選考、実技選考など新しい取り組みを行う採用活動における柔軟な姿勢が特徴と言えるでしょう。

ソフトバンク株式会社

http://recruit.softbank.jp/career/recruit/universal/

19卒選考においては、テクノロジーNo.1、ビジネスNo.1、スポーツNo.1など各分野で実績を残した人材を集める「No.1採用」、就労体験型インターンシップからの採用など、多様な選考活動を行っています。
また、入社時30歳未満であれば新卒と見なし、4月・7月・10月に入社枠を設ける「ユニバーサル採用」も実施しています。

星野リゾート

https://recruit.hoshinoresort.com/faq/index.html

年々インバウンド需要が増え、外国人観光客が増加する中、グローバルなビジネス展開が求められるホテル事業の大手である星野リゾートでも通年採用を行っています。

ネスレ日本株式会社

https://nestle.jp/recruit/

スイスに本社を構えるネスレ日本。世界最大の食品・飲料会社というグローバル企業であるため、もともと海外大留学生や外国人留学生の採用も盛んです。中でも「ネスレパスコース」という与えられたミッションの成果次第で内定を獲得できる選考フローでは、募集対象が短大、専門学校卒など幅広いのが特徴でもあります。

株式会社ファーストリテイリング

https://www.fastretailing.com/employment/ja/fastretailing/jp/graduate/recruit/allyear/

2011年より「大学1年からの内定出し」を行い、大きなニュースとなったファーストリテイリング。世界各国への進出においても大きな成長を遂げており、更なるグローバル戦略促進のためにも多様な人材を募集してます。

ヤフー株式会社

https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2016/10/03b/

2016年より「新卒一括採用」を廃止し、新卒、既卒、第二新卒など経歴に関わらず、30歳以下であれば応募できる「ポテンシャル採用」を新設。年間の通年採用にて300名程を採用しています。

株式会社コロプラ

https://be-ars.colopl.co.jp/recruit/summary/flexible/

ゲームをはじめ各種スマホアプリを作るコロプラ。遠方の場合はSkypeで面接を行ったり、エンジニアやデザイナー志望の学生に対してはイベントに赴き採用チーム自らスカウトを行ったりするなど柔軟な採用選考を行っています。

株式会社メルカリ

https://www.mercari.com/jp/recruit/newgrads/

月間100億円を越えるECアプリの成長が目覚ましいメルカリ。グローバル戦略にも力を入れており、社員の5割は入社後、海外出張を経験。採用においても実績で評価されるアウトプット採用やインターン採用などの選考を実施しています。

通年採用のメリットを生かした就活を始めよう!

学生にとって、選考方法や時期が広がるなどメリットの多い通年採用。海外大に留学している、論文執筆などに集中したい、内定をもらったが本当に納得できるまで就職活動を行いたいなど、様々な背景を持つ学生に選択肢の1つとしておすすめしたいです。メリット・デメリットを考え、うまく通年採用を活用しましょう。

著者:おくいはつね