「キャリアは終わり」メドベ選手に告げた元コーチ

 

新シーズンのフリー演技公開後、記者の質問に答えるフィギュアスケート女子のエフゲニア・メドベージェワ選手。左はブライアン・オーサー・コーチ=9日、モスクワ(共同)

 コーチから暴力を受けたとされる体操の宮川紗江選手による体操協会幹部へのパワハラ告発が連日大きく報じられている日本だが、ロシアでも平昌冬季五輪後、フィギュアスケート女子で銀メダルを獲得したエフゲニア・メドベージェワ選手(18)が11年間師事してきた名コーチ、エテリ・トゥトベリゼさん(44)の元を離れたことが大きな話題となった。突然の移籍の理由をいぶかるファンも多かったが、同国のニュースサイト「ガゼータ・ルー」などは12日までに、五輪後にトゥトベリゼさんがメドベージェワ選手に投げかけた辛らつな言葉が、移籍の引き金の一つになったと伝えた。 

 メドベージェワ選手は羽生結弦選手を指導するブライアン・オーサー・コーチの元に移籍し、カナダでトレーニングを続けているが、同コーチの友人でカナダのスケートコーチのダグラス・ハウ氏はユーチューブ番組でのインタビューで、司会者から「五輪後に、トゥトベリゼ・コーチがメドベージェワ選手に『もう子供を産む頃合いよ、あなたにスポーツでの将来はない』と言ったとされるが本当か」と尋ねられた。 

 これに対し、ハウ氏はオーサー・コーチから聞いた話として「その通り。トゥトベリゼ・コーチは『あなたのキャリアは終わり。もう何も達成することはできない』と話した」と答えた。平昌冬季五輪でザギトワ選手に敗れ銀メダルに終わったとは言え、それまで2シーズンにわたって負けのない「無敵」の選手だったメドベージェワ選手に事実上の引退を勧告するような言葉を投げかけた理由は不明だが、両者の間に何らかの確執があったのかもしれない。 

 ハウ氏はさらに、メドベージェワ選手が新シーズンに向けて演技の曲目を選んだ際に、泣きだした事実も明らかにした。トゥトベリゼ・コーチの元では、コーチが一方的に曲目を決め「これがあなたの音楽よ」と言い渡すだけに終わるのが通例で、自ら選べたことに対するうれし涙だったという。 

 9日にはロシア代表チームによるシーズン開幕演技会がモスクワの屋内アリーナで行われ、カナダから帰国したメドベージェワ選手と、ザギトワ選手のコーチでもあるトゥトベリゼさんも同じ場に居合わせたが、お互い言葉を交わすことはなかった。 (共同通信=太田清)

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太田清

47NEWS編集長

太田清

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共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局などを経て2016年より現職。

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