ソニーがRE100加盟、2040年までに再エネ推進

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「ソニーESG説明会」で発言する神戸司郎常務。9月10日。

ソニーは9月10日、再生可能エネルギーの利用を推進する国際イニシアチブ「RE100」に参加したと発表した。事業の電力を100%再エネにする目標を掲げた各国企業が加盟する「RE100」。ソニーは2040年までに全電力を再エネに切り替えると宣言した。国内の半導体生産など電力消費の多い部門ではコスト増も予想されるが、同社の神戸司郎常務は「事業をサステナブルにすることが長期の視点で付加価値を高めていく」と強調した。(オルタナ編集部=堀理雄)

2017年度の同社グループの再エネ導入比率は約5%。これを2030年度までに30%、2040年までに100%まで上げていくことが目標だ。世界展開する同社だが、使用電力は半導体製造など日本国内での事業が多くを占める。実現のカギのひとつは、日本国内の再エネ調達コストがどれだけ下がるかという点だ。

現在、欧州に比べ日本の再エネコストは数倍から数十倍。そうしたなかであえてRE100に加盟したのは、電力需要の大きい同社のような会社のコミットが、日本での再エネ利用拡大やコストダウンを後押しする力になるからだという。「そうした動きをRE100の仲間たちと一緒に推進していきたい」と神戸常務は力を込める。

またESG(環境・社会・ガバナンス)の観点に触れ「E(環境)やS(社会)の取り組みは一時的にはコスト増になるところもあるが、事業をサステナブルにすることが長期の視点で付加価値を高めていく」と指摘した。

RE100の目標達成に向け、事業活動のさらなる省エネや太陽光発電の拡大とともに、同社が検討を進めているのは、発電した再エネ電力を自社の拠点間で融通する仕組みだ。例えば、倉庫など電力をあまり使用しない拠点で太陽光発電を行った場合、余った電力を半導体製造工場など別の拠点に託送することで、電力を余すところなく使うことが可能となる。

同社によれば、再エネ電力を自社拠点間で融通する仕組みは、新しい取り組みとして注目されるという。電気を送るために送配電ネットワークへの接続が必要となるため、現在、電力会社などとも協議を進めている状況だ。

また再エネ電力の調達については、家庭用太陽光発電などの固定価格買い取り制度(FIT)が今後期限切れを迎えることを踏まえ、豊富に市場に出てくるであろうFIT対象外の再エネ電力を活用する仕組みも検討しているという。

同社は2010年の時点で、2050年までに環境負荷ゼロを達成する長期ビジョン「Road to ZERO」を策定している。今回のRE100への参加は、上記目標に向けて、まず電力面での環境負荷ゼロを目標とするものだ。「Road to ZERO」では、気候変動、資源循環、化学物質管理、生物多様性の4つの視点から環境負荷ゼロを実現するロードマップを描いている。