〔硫黄島〕海底噴火発生か 島の南側沿岸で海水が噴出(9/12)

火山性地震が急増し、火山活動が活発化していた東京都小笠原村に属する硫黄島で、きょう12日午前に行われた上空からの観測で、島の南側沿岸で海水が噴出していることが確認されました。
気象庁は、硫黄島では海底噴火が発生したと推定されるとして、12日20:35、「硫黄島 火山の状況に関する解説情報 第2号」を発表し、島内および島の周辺の噴火など今後の火山活動に警戒・注意するよう呼びかけています。

きょう12日午前に行われた海上自衛隊の航空機による上空からの観測によると、硫黄島では、島の南側の沿岸で海水が海面から5~10mの高さまで噴出しているのが確認されました。
これに先立ち、硫黄島では、8日02:00頃から火山性地震が増加し、その後も火山性地震の多い状態が続いていました。さらに、きのう11日20:00頃から現在まで火山性微動が継続するなど火山活動の活発な状態が続いています。
硫黄島ではこれまでも島内や周辺の海域で噴火が発生し、最近も2012年・2013年・2015年にごく小規模な噴火が発生しています。

◆用語解説「火山性地震・火山性微動」
・火山性地震とは、火山体およびその近くで発生する地震のこと。身体に感じられないような微小な地震も含まれる。火山体の地下で何らかの破壊現象が起きて発生すると考えられている。
・火山性微動とは、地下のマグマやガス、熱水などの移動や振動によって観測される震動のこと。地下の岩石等の破壊によって発生する地震とは異なり、震動が数十秒から場合によっては数時間にわたって観測されることもあり、震動の始まりと終わりが明確に観測されないことが多い。

© 株式会社レスキューナウ