五輪へ「有事に備え」 横浜市、県警など360人が合同訓練

 ラグビーワールドカップ(W杯)や東京五輪・パラリンピックを控え、横浜市と県警などは12日、会場となる同市港北区の日産スタジアム前で、テロ対策合同訓練を実施した。約360人が参加し、有事の対応を確認した。

 W杯の試合当日に同スタジアム前で放火や車両の暴走、拳銃の発砲などがあり、多数の負傷者が出たとの想定で実施。県警の特殊部隊が銃を所持したテロリスト役を制圧する訓練を行った。また救急、医療関係者らがけがの程度に応じて治療の順位付けをするトリアージを実施した。

 市消防局は、救急隊員が現場の様子をタブレット端末で動画撮影し、司令センターとリアルタイムで情報共有する試みも行われた。市の担当者は「訓練で見つかった課題を改善し、有事に備えたい」と話した。

テロ対策合同訓練でトリアージを行う参加者=横浜市港北区

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