クボタ、圧延ロール検査でデータ改ざん

 クボタは12日、鋼板など鉄鋼用圧延ロールの検査成績書でデータ改ざんの不適切行為があった、と発表した。硬度や成分配合データが顧客と取り決めた仕様から外れた場合、検査結果と異なる数値を成績書に記載。成績書に添付する顕微鏡写真には同一材質の別の製品を使用していた。今のところ不適切行為が確認された圧延ロールによる鋼板などの品質や生産工程への影響は確認されていない。

 不適切行為があったのは阪神工場尼崎事業所。2013年10月から18年7月に出荷された圧延ロール約2万1千本のうち約2割に不適切行為があり、取引先の国内外99社の鉄鋼メーカーのうち85社に出荷していた。同社は7月25日に社員からの報告を受け、社内調査を開始。8月28日から取引先への説明を始め、9月11日に経済産業省に報告した。

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