ジェコス、大規模地震を想定し防災訓練

 重仮設業大手のジェコス(社長・馬越学氏)はこのほど、東京都心南部直下型地震を想定した大規模地震対策防災訓練を実施した。首都圏でマグニチュード7クラス、震度6~7程度の地震が発生したことを想定して行ったもので、有事の際に落ち着いて行動できるよう備える。

 訓練では地震発生によって本社に災害対策本部、全国の支店・工場に災害対策拠点を設置。本部の社員救援・補給対応班、顧客対応班、復旧対応班、情報システム対応班、対外対応班が班ごとに発災から3日間の行動をシミュレーションし本部での活動を実施した。

 活動では衛星電話を活用し関東地区の支店や工場の被害状況調査を実施。被災地区からの応急復旧用資材の緊急出荷要請を受けた想定で東北、名古屋、大阪の支店と本部を結んでの対応訓練を行った。さらに、セコムの「安否確認システム」を稼働させ、全社員809人を対象に本人安否や家族の安否、事務所・工場設備の状況を速やかに報告する訓練を行った。

 馬越社長は講評で「今回は基本事項の繰り返し訓練として社員・家族の安否確認や拠点の状況確認に加え、BCPのテーマである災害時の応急復旧用緊急出荷について衛星電話を活用した訓練を実施できた。実際にはなかなか想定通りにはいかないと思われるが、さまざまな想定に基づく課題に取り組みつつ毎年継続して訓練を行うことで防災管理およびBCPのレベルアップを図りたい」と述べた。

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