神奈川県立高インクルーシブ校、新たに10数校

 知的障害がある生徒が通常学級で学ぶ「インクルーシブ教育」の拡充に向け、神奈川県教育委員会は13日、新たに県立高校十数校を実践推進校に指定する方針を明らかにした。県内の中学校卒業者を幅広く受け入れられるよう、1時間程度で通学できる地域に整備する。県立高校改革の2期計画に位置付け、早ければ2020年4月の入学を予定している。

 県教委はインクルーシブ教育実践推進校のパイロット校として厚木西高、茅ケ崎高、足柄高の3校を指定し、17年度から生徒を受け入れてきた。入学対象は各校所在地域内の中学生に限定していたが、新たに指定する十数校は県内すべての地域で希望する生徒を受け入れる。学校名などは10月にも公表するとしている。

 県教委はまた、新学習指導要領に盛り込まれた「総合的な探求の時間」について、19年度からの先行実施に合わせて10校程度を研究指定校とする考えも示した。各教科で身に付けた力を横断的・総合的に活用して課題発見・解決能力を育む「探求」をテーマに3年間の実践研究を重ね、すべての高校への普及を目指すという。

 13日の県議会本会議で、亀井貴嗣(公明党)、近藤大輔(かながわ国民民主党・無所属クラブ)両氏の代表質問に桐谷次郎教育長が答えた。

神奈川県庁

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