海自ヘリ急患搬送5千回 60年間、島民の命つなぐ

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 海上自衛隊第22航空群(大村市)配備のヘリコプターによる県内離島からの救急患者搬送が、1958年の開始から60年間で通算5千回を突破した。県の要請を受けて昼夜を問わず急行し、多くの命を救ってきた。
 急患搬送は、県知事の要請に基づき「災害派遣」として行われる。五島や壱岐、対馬の離島で急患が発生し、ドクターヘリや県防災ヘリが出動中だった場合、医師を乗せた海上自衛隊のヘリが急行する。
 県危機管理課によると、海上自衛隊のヘリは、やや視界不良でも飛行できる強みがあり、患者を大村市の国立病院機構長崎医療センターなどに搬送。救急医療体制の強化や搬送時間の短縮による後遺症の軽減などに貢献している。
 搬送数は2002年に3千回、07年に4千回を超え、今月8日に5千回に達した。これまでに、切迫早産の恐れがある妊婦や、新生児、高齢者らを搬送。本県は多くの離島を抱えており、同課は「海上自衛隊のヘリは命をつなぐための最後のとりで。なくてはならない」と感謝する。
 岡田真典第22航空群司令は「今後もさまざまな事態に的確に対応すべく、プロとして任務を完遂できる隊員、部隊の錬成に努める」としている。
 県は12月上旬に県庁で感謝状贈呈式を開く。

5千回を突破した海上自衛隊のヘリによる急患搬送(海上自衛隊第22航空群提供)