住友商事、金属3Dプリンターの米企業に出資

 住友商事は13日、金属3Dプリンター(三次元積層造形装置)を用いてチタンやニッケル、アルミ製部品を製造・販売する米シンタヴィア(本社・フロリダ州)に出資したと発表した。同社は航空宇宙、石油・ガス産業向けに強い。住商は同社の事業を販売面で支援する。

 シンタヴィアは金属3次元積層造形の専業で2012年に設立された。金属の種類としてチタン、ニッケル、アルミ、これらの関連合金を扱っている。部品製造だけでなく製品設計、粉末試験、機械加工、熱処理、品質検査も自社で手掛け、厳格な品質管理が求められる航空宇宙業向けビジネスに必要な国際認証も持つ。

 住商は航空機産業向けで日本国内の販売代理店契約を結ぶ予定。既存の販売網を生かし、顧客に三次元積層造形部品を提供する。シンタヴィアの試作開発段階の製品では航空機エンジン用のタービンブレード、ノズル・ガイド・ベーンがあるという。

 石油・ガス市場向けでは欧米や中東、アジアの各地域で、油井管の関連部品・機器の商品開発・販売を支援する。シンタヴィア子会社の米ハウコが手掛ける油井管の継ぎ手など一部製品を三次元積層造形で製造できるようにする。

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