【平成の長崎】水無川、土石流で50棟全半壊 平成5(1993)年

 大雨洪水警報が発令された4月28日午後、島原地方は断続的に強い雨に見舞われ、雲仙・普賢岳のふもとの水無川で土石流が発生。一部は国道57号、同251号沿いに流れ込んだ。南高深江町川原端地区で住家も含め約50棟が全壊したのを町が確認した。同市と深江町の両災害対策本部は相次ぎ水無川流域を中心に避難勧告を出し、各地に避難所を開設した。また、同市と同町を結ぶ両国道が規制され、列車、バスの交通機関などが寸断。昨年8月8日に発生した土石流被害以来の緊迫した警戒態勢となり、避難住民らは眠れない夜を過ごした。(平成5年4月28日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

国道57号に土石流が流れ込み通行止め。工事のトラックを急いで避難誘導する市職員=1993年4月28日午後零時ごろ、島原市札の元町

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