「芋飯もらい」地域つなぐ 南区城南町で伝統行事

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各家庭を訪ね、持ってきた容器に芋飯をよそってもらう子どもたち。芋飯もらいは才木地区の伝統行事という=熊本市南区

 熊本市南区城南町の才木地区(約50世帯)で13日夕、子どもたちが各家庭で料理したサトイモ入りのご飯を食べて回る「芋飯もらい」があった。毎年9月13日に行われる地域の伝統行事。秋の実りを味わいながら交流した。

 中秋の名月に団子やサトイモを供える風習があることから「それが芋飯になったのではないか。サトイモ収穫の時期を告げる意味もあるようだ」と同地区の桑原健自治会長(68)。いつから始まったかは不明だが、100年近く続いているのではないかと話す。

 子どもたちは午後5時半に神社に集合。弁当箱やプラスチックの容器を手に、約2時間かけて家々を巡った。玄関先で「芋飯もらいに来ました」と大きな声を上げて芋飯をよそってもらい、次々とほおばっていた。

 桑原会長によると「昔はサトイモがごろごろ入っていた」という芋飯も、近年は刻んだニンジンやゴボウなどと一緒に炊き込んだり、錦糸卵を乗せたりと各家庭でアレンジされている。参加した田中將仁君(8)は「何が入っているか、楽しみ」とうれしそう。

 桑原会長は「地区のお年寄りも小さいころからやってきた行事。住民同士が交流する機会にもなっているので、大事にしたいですね」と目を細めていた。(林田貴広)