【MLB】好調の田中将大は一発勝負のWCゲーム先発に適任 理由は「経験」「実績」「自信」

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

地元TVの有名レポーターが推薦「最も信頼に値する活躍を見せている」

 ヤンキースの田中将大投手は14日(日本時間15日)の本拠地ブルージェイズ戦に先発し、6回4安打8奪三振2四球無失点と好投。20イニング連続無失点と、9月に入って安定感抜群の投球を見せている。3試合連続クオリティー・スタート(QS、6回以上で自責3以下)で自身3連勝を飾り、今季12勝目(5敗)。味方打線が序盤から大量援護し、ヤンキースは11-0の快勝で連敗を「2」で止めた。

 現在、ア・リーグ東地区2位のヤンキース。10月3日(同4日)のワイルドカードゲームでは、アスレチックスと対戦する可能性が高まっているが、辛辣なニューヨークメディアから一発勝負の決戦の先発投手は「マサヒロ・タナカしかいない」との声があがっている。

 ポストシーズン(PS)が近づくにつれ、調子を上げてきている田中。ブルージェイズ戦でもつけ入るスキを与えない投球を見せ、地元メディアの評価をさらに高めている。

 ヤンキース戦を中継している地元テレビ局「YESネットワーク」の有名レポーター、ジャック・カリー氏は「明日がワイルドカード戦なら誰が先発するか?」という質問を受けると、一瞬のためらいもなく、日本人右腕の名前を挙げた。

「試合前にも言いましたが、マサヒロ・タナカです。この日の投球でその議論はさらに高まるでしょうね。彼の過去10試合の先発は防御率2.09です。彼はここにきて、長期間に渡り安定感があり、最も信頼に値する活躍を見せているのです」

 カリー氏はオールスター後に抜群の安定感を見せる田中を猛プッシュした。ただ、ヤンキースには他にも先発候補がいる。

昨年のPSでは大活躍「彼には経験があるし、実績もある」

「J・A・ハップもブルージェイズから移籍後、ナイスジョブを見せていることを私は知っています。セベリーノも前回先発では状態を上げてきました。今季序盤は素晴らしい働きで、ブーン(監督)もゲームチェンジャーと呼んでいました。ですが、現時点で最も信頼すべきはタナカです」

 今季の開幕投手も務めた若きエース、ルイス・セベリーノ投手は後半戦に入って大量失点続きだったが、12日の敵地ツインズ戦では5回2/3を4安打1失点と復調の兆しを見せた。トレード期限に補強したハップも移籍後8試合に登板して6勝0敗、防御率2.70と好調を維持しているが、大舞台には田中を送り込むしかないと、カリー氏は言う。

「昨年のポストシーズンのインディアンスとアストロズ戦をよく思い出してください。3試合20イニングで自責点2。18奪三振3四球です。彼には経験があるし、実績もあるのです。そして、現時点で最も自信に溢れた投手に見えますね」

 カリー氏が昨年のプレーオフで田中が見せた投球の凄まじさを改めて紹介すると、司会も「疑いの余地はありませんね」と同調した。5年連続で12勝という安定感に加え、大舞台で無類の強さを発揮する田中は辛辣なニューヨークメディアから全幅の信頼を勝ち取っている。(Full-Count編集部)

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