医療機器本格参入へ 盛岡のアイカムス・ラボ

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歯科用の薬剤投与装置を製造する専用スペース。量産を弾みに医療機器事業の成長を目指す

 精密機器製造のアイカムス・ラボ(盛岡市北飯岡、片野圭二社長)は12月をめどに、医療機器としては同社初となる「歯科用薬剤投与装置」の量産を開始する。医療機器に関する国際マネジメント規格「ISO13485」の認証を8月に取得。年間千台の製造を計画し、将来の海外展開も視野に入れる。同装置の量産を弾みに他の医療機器の開発・製造も強化し、医療関連分野の成長を加速させる。

 量産するのは、麻酔薬などの薬剤を自動で投与する装置。国内の歯科医療で需要が高く、広く普及している。

薬剤投与装置に入る駆動装置。基板などと一緒にケースに収納され、完成品となる

 同社は2012年、大手医療機器メーカーと共同で同装置に搭載するモーター、減速機、ピストンを組み合わせたアクチュエータ(駆動装置)を開発した。アクチュエータは長さ12・5センチ。これを基板やケースと組み合わせて完成・量産する。従来の完成メーカーが医療事業から撤退し、同社が引き継ぐ形となった。

 同装置は「人の生命および健康に影響を与える恐れがあり、適切な管理が必要」となる管理医療機器(クラスⅡ)。完成品製造は、ISOの取得が必要だった。同社は今年、知事の医療機器製造登録も受けた。

 減速機には、同社の中核技術の小型プラスチック製歯車を使用。製品が小型で耐久性に優れるほか、ピストンで押し出す薬剤の量(2段階)と速度(5段階)を高精度で制御できる特長があるという。同装置は、投与速度を切り替える機構について医療機器メーカーと共同で特許を取得している。