車で街の広場に突っ込み55人を無差別殺傷、主な動機は過去の有罪判決への不満―湖南省

湖北省衡陽市衡東県で12日、オフロード車が街の広場に突っ込み多くの人をはね、さらに運転していた男が下車して刃物などで周囲の人に襲い掛かり、12人を殺害し43人を負傷させる事件が発生した。犯行の主な動機は、金銭トラブルなどで過去に言い渡された有罪判決への不満だったことが分かった。新華社が伝えた。

事件発生は12日午後7時半ごろ。オフロード車が街の広場に突っ込み、その場にいた人を次々にはねた。広場にはダンスに興じる人などが多く集まっていた。運転していたのは男ひとりで、下車してからもスコップや短刀で周囲の人を襲った。男は駆けつけた警察官に取り押さえられた。

新華社が公式サイトで15日午後9時23分に発表したところによると、同事件で12人が死亡し43人が負傷。負傷者のうち16人が重傷で、うち3人は極めて危険な状態という。

新華社によると、容疑者として取り押さえられた男の名は陽賛雲で、1964年に衡東県で生まれた。中学校を卒業してから飲食店経営、運送業、鉱山関連などさまざまな職を経験した。どれも長続きはしなかったが、ある程度の資産を作ることは出来たという。陽はその後、他人に金を貸して生計を立てるようになった。

陽は賭け事が好きで、犯行のしばらく前にも3日間連続でマージャンをしていたという。病気も多く、2016年には胃がんで胃の大部分を切除した。そのほか、心筋梗塞なども患っていた。

前科が多いのも特徴で、1992年には離婚裁判の判決が不満で、裁判官の家に乗り込んで相手を負傷させたとして懲役2年、2001年には違法薬物を使用したとして懲役3年、05年には近所に住む人とトラブルになり、仲間と共に相手の家に乗り込んで負傷させたとして懲役9カ月3日、09年にはマージャン仲間を刃物で脅して90万元(約1500万円)の借用書を書かせ、強引な取り立てを繰り返したとして懲役6年の判決を受けた。

2017年8月17日にも複数のマージャン仲間から金を取り立て、その過程で暴力を振るった。陽は同月31日に自ら警察に出頭した。陽は起訴され懲役1年6カ月の判決が言い渡された。陽は判決を不服として控訴。マージャン仲間から取り立てた金銭は、もともと自分がだまし取られたものとして無罪を主張した。

二審判決は、一審判決の事実認定は支持したが、量刑は重すぎ、陽が自ら出頭したことも考え合わせるべきとして懲役6カ月の判決を言い渡した。陽は3月30日に刑期を満了して釈放された。

陽は、12日の事件を起こしてからの取り調べに対して、自分に言い渡された判決が不満で、釈放されてからは「復讐」を考えるようになったと供述。ただし、行動を共にしていた女友達や、その他の親族が陽に対してとても親切だったので、意を決めるのに時間がかかったと説明したという。

しかし、自分の病状がますます悪くなり、これまで結婚と離婚を3回繰り返したが、子がひとりもいないことで「自分には何もない」と悲観的になり、裁判所に対する「復讐」を決行することにした。当日は女友達をオフロード車で実家に送り、その足で裁判所に向った。裁判所入口で関係者をはねようと思って待っていたがチャンスがなく、そのまま街の広場に行って突入したという。

中央政府公安部(中国警察)は9月12日の事件を極めて重視し、孫力軍副部長(副大臣)を現地に派遣して捜査や善後策を指導させるとともに、全国の警察に対して防犯体制を整備し、特に人が密集する場所のパトロールなどを強化するように指示した。

中国では8月20日にも、女友達との感情のもつれが原因で、男が女友達と家族3人を殺害してからオフロード車で自転車などを次々にはね、14人を殺傷する事件が発生している。(翻訳・編集/如月隼人)

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