三十三間堂の本堂前、神輿掲げる 300年前の奉納に感謝 

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三十三間堂の本堂前で担ぎ上げられる神輿(16日午後35分、京都市東山区)

 京都市東山区の三嶋神社の神幸祭が16日に営まれ、大神輿(みこし)などの行列が三十三間堂(同区)を初めて巡行した。三十三間堂の本坊に当たる妙法院(同)の門主が江戸時代、大神輿と剣鉾を同神社に奉納したことに感謝するため訪れた。担ぎ手は国宝の本堂の前で神輿などを力強く掲げた。

 同神社はかつて妙法院の境内にあり、江戸時代には神輿が妙法院を巡行していた記録があるが、明治維新後は神仏分離などで途絶えていたという。

 今年は、妙法院門主から剣鉾の「菊鉾」が奉納されて315年、大神輿の建立から数えで290年の節目に当たる。今年、三十三間堂の1001体の木造千手観音立像の国宝指定が決まったことも記念して、巡行が実現した。

 上馬町の三嶋神社を出発した神幸列は地域を練り歩き、三十三間堂に到着。境内に「ほいっと」と元気な掛け声を響かせた。参拝者が見守る中、剣鉾に続いて大神輿が高く掲げられ、妙法院の僧侶による法要もあった。友田重臣宮司(48)は「平成最後の年に大切なゆかりを地元の人々と改めて共有できた」と喜んでいた。