ミステリアスなストーリーと戦艦少女の魅力に思わず引き込まれる!「蒼青のミラージュ」プレイレビュー

moe fantasyの「蒼青のミラージュ」は艦船美少女化ジャンルのスマホ向けシミュレーションRPGで、「戦艦少女R」のスピンオフ作品。ストーリー性の強化をはかった本作の魅力について紹介する。

©株式会社イクセル

「蒼青のミラージュ」は、moe fantasyから9月にリリースされたスマホ向けシミュレーションRPG。駆逐艦や戦艦、空母といった艦船を擬人化・美少女化したキャラクターが活躍するジャンルの作品で、「戦艦少女R」のスピンオフ作品だ。もちろん、共通したキャラクターも登場する。艦船擬人化ジャンルでは、キャラクターの育成をメインとして楽しむものが多いが、そもそもこのジャンルの魅力はキャラクター…つまり戦艦少女たちにある。本作はこの「戦艦少女たちの魅力」をより深く伝えるため、ストーリー性を強化。その試みがどのように結実したか、本記事でお伝えしたい!

■ミステリーを縦糸にキャラの魅力を描いていくストーリー

本作におけるストーリーの見せ方は、プレイヤーがステージをクリアするとアドベンチャーパートが挿入される…というもの。アドベンチャーパートでは会話劇によってストーリーが描かれる。他のスマホ向けRPGでも採られている、ごくオーソドックスなスタイルだ。

見せ方のスタイルはオーソドックスだが、ストーリーそのものは引き込む力を持ったクオリティの高い内容。本作のストーリーにおいて引き込む力を担っているのは「戦艦少女とはいかなる存在なのか?」そして「敵である深海艦の正体とは?」という存在理由に関わる問いかけだ。この問いかけをミステリー的に描写することで、「この先どうなるんだろう?」興味喚起を行い、ストーリーの推進力としている。

戦艦少女と深海艦のミステリーを縦糸として描きつつ、本作は同時に各戦艦少女たちのキャラクター性を描いていく。プレイヤーとしてはミステリーにけん引されてストーリーを味わいつつ、自然とキャラクター達に感情移入していく格好だ。

こうしたシナリオ運びが上手いので、「戦艦少女R」からのファンならずとも、すんなり本作の世界に入っていける。筆者も残念ながら「戦艦少女R」未プレイで本作を手に取ったが、ミステリアスなストーリーに引きずられてプレイしている内に、まんまと「お、このキャラかわいいな!」と思える推しキャラが生まれてしまった。

■ミステリーを縦糸にキャラの魅力を描いていくストーリー

ストーリーを強化することで戦艦少女たちの魅力を強力に訴求する…アドベンチャーパートをプレイする限り、本作のこの試みは十分成功しているように思える。その一方で、肝心のゲームシステムはどうだろうか?

本作のメインとなるパートは、「マップの移動」と「リアルタイムシミュレーションバトル」という2つの要素から成り立っている。

ステージに入ると、まず行うのが「マップの移動」だ。マップ上にポイントとルートが表示され、プレイヤーは移動先となるポイントを選びマップを進行していく。マップ上に存在するボスキャラクターを倒せば、ステージクリアだ。ポイントはバトルが発生するものや補給が行えるものなど、さまざまな種類が存在している。補給可能なポイントを利用すれば補給しながら楽に立ち回れそうに感じるが、ポイントに入るためにはMOONという資源を消費するので、実際には侵攻ルートをしっかり考えてプレイする必要がある。MOONは時間経過によって回復可能だが、マップには(相当ゆるめだが)制限時間が存在。このため、すべてのポイントに片っ端から入るという漫然としたプレイは難しいのだ。

マップで敵のいるポイントに入ると、「リアルタイムシミュレーションバトル」へ。タテ3×ヨコ8に区切られたマスに戦艦少女が展開され、出現する深海艦との戦いが繰り広げられる。目的は、出現する深海艦をすべて倒すこと。バトルにおいてプレイヤーは「戦艦少女の移動」と「アクティブスキル発動」を担当する。

「戦艦少女の移動」はスワイプによって可能だ。移動したい戦艦少女にタッチし、移動先のマスまでスワイプする。戦艦少女は、駆逐艦、軽巡洋艦、重巡洋艦、戦艦、空母…といった艦種ごとに得意な敵艦種や射程範囲が異なるので、深海艦の位置や種類に応じて、より有利に戦えるよう戦艦少女の配置を変更するわけだ。

「アクティブスキル発動」は、ゲージが満タンの状態で、アクティブスキルを発動させたい戦艦少女をタップし、さらに画面右上にある戦艦少女のアイコンをタップすることで可能だ。ゲージは各戦艦少女毎に管理されているので、戦艦少女を切り替えれば連発することもできる。ただし、アクティブスキルによって射程範囲が異なるため、やみくもに連発しても敵に当たらないだろう。強力な威力を持った攻撃なので、使いどころをしっかり見極めて使いたい。

「リアルタイムシミュレーションバトル」の楽しさはディフェンスゲームに近い。敵の動きを見つつ、適切な場所に適切なユニットを配置させていく…という戦術性がラインディフェンスゲームに近いからだ。ただ、一般的なラインディフェンスゲームと比べると、ユニットの移動タイミングが頻繁に発生するため、かなり忙しいプレイを求められる。

とはいえ、忙しいプレイが嫌ならオートバトルを使えばいい!本作にはオートとセミオートという2つのオートバトルが用意されている。セミオートは基本的に戦艦少女たちが自動的で移動やアクティブスキルを発動するが、プレイヤー操作も受け付けるというモード。セミオートを使えば、基本放置で、「これはさすがにマズい」という状況に陥りそうな時だけコントロールする…というプレイが可能になるので、忙しさは軽減される。

オートバトルは完全に操作を自動化するモードで、周回プレイ向けのオートバトルといえるだろう。というのも、本作のステージはそこそこ歯ごたえがある難易度だからだ。戦艦少女の編成や装備、レベル上げをしっかり行っていないと、フツーに戦艦少女が大破する危険性にさらされる。なので、全てのステージをオートに任せるというのは、ちょっとリスキーなのだ。

■「戦艦少女R」未経験でも楽しめる!プレイする価値のある作品

本作をプレイしていてちょっと残念に感じたのは、音声のない戦艦少女が存在している点。キャラクター数が多いので、制作の都合上やむをえない面もあるとは思うのだが、「アクティブスキル」使用時に声が出ないと、どうしてもキャラクターの魅力がそがれてしまう。本作が人気を博していけば、恐らく今後のアップデートで音声追加されると思うので、これからの展開に期待したい。

逆に音声以外の面では、ディフェンスゲーム的なバトルをもったRPGとして存分に楽しむことができた。ストーリーに引き込む力があるので、思わず感情移入してしまうためだろう。たとえ「戦艦少女R」をプレイしていなかったとしても、臆することなく是非プレイしてほしい作品だ。

Copyright (C) 2017-2018 Moe Fantasy Inc.