キリシタンと神道の歴史紹介 祭服やロザリオなど30点展示 小値賀

 構成資産に「野崎島の集落跡」がある「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産登録を記念し、北松小値賀町の野崎島ビジターセンターで、潜伏キリシタンと神道の歴史をカトリック小値賀教会の収蔵品などで紹介した企画展が開かれている。10月31日まで。
 町教委によると、潜伏キリシタンは江戸時代の禁教令下、野崎島の沖ノ神嶋神社の氏子となり、信仰をつないだ歴史がある。企画展は、町などでつくる実行委が開催した。
 約30点を展示。神官が使った祭服や、江戸時代中・後期の同神社の氏子帳などが並ぶ。地鎮の意味で旧野首教会の床下に埋められていたロザリオもあり、神道の思想に基づいていたことを示している。
 千葉県から夫と旅行で訪れた会社員、矢作結香さん(43)は「異なる宗教が共存していたことに感動した。日本だからこそのことだと思う」と話した。
 企画展は入場無料。野崎島への上陸はおぢかアイランドツーリズム協会への事前連絡が必要。同協会(電0959・56・2646)。

神道と潜伏キリシタンの歴史を紹介する企画展=小値賀町、野崎島ビジターセンター

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