Jプロツアー2018 第19戦・維新やまぐちクリテリウムで黒枝咲哉がプロ初勝利

スプリントを制した黒枝咲哉(シマノレーシング)がプロ初勝利を挙げた

Jプロツアー第19戦は、山口県庁前の大通り「パークロード」を往復するクリテリウム。前日の秋吉台のコースとうって変わり、街中でのスピードレースだ。ほぼ平坦なコースではあるが、山口県庁に向かって若干の上り坂となっている。さらに県庁と反対側の折り返しで通過する山口市役所でシケインのようなコーナーが連続するため、集団が強制的に引き延ばされる。見た目以上にハードなコースだ。

昨年は台風により中止となったため、初開催の2016年以来2年ぶり2回目の開催。朝方に雨が降ったものの、その後急速に天候が回復し、夏の暑さが戻ってきたような暑さの中でのレースとなった。

P1クラスタは40周する52km。スタート直後からマトリックスパワータグのメンバーが集団前方に集まって牽引を開始。集団は縦に長く伸び、後方では早くも中切れや脱落が起き始める。特に佐野淳哉(マトリックスパワータグ )の強力な牽引が数周に渡り続いたため、他チームにアタックする隙を与えない。

途中、シマノレーシングが集団前方に上がる場面もあったものの、ほとんどはマトリックスパワータグがコントロールした状態でレースは終盤へ。マトリックスパワータグ 、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェン、チームブリヂストンサイクリング の4チームを中心に20人ほどまで絞られる。

残り10周、先頭集団内で発生した落車により、宇都宮ブリッツェンの5人と、ルビーレッドジャージを着る窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が巻き込まれるアクシデントが発生。救済措置のニュートラリゼーションにより復帰したものの、痛手を負うことに。その後もマトリックスパワータグが集団牽引を続け、最後のスプリント勝負へ。

残り100m、黒枝咲哉(シマノレーシング)と窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ )が集団前方で競り合う中、黒枝のスプリントが伸びて他を圧倒。数mを残してガッツポーズを繰り出す余裕を見せ、プロ初勝利を挙げた。

エスコートキッズと共に表彰式
ルビーレッドジャージは窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)、ピュアホワイトジャージは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)

Jプロツアー第19戦
第3回JBCF維新やまぐちクリテリウム
日付:2018年9月16日
開催地・コース:山口県山口市 山口県庁前パークロード特設周回コース(1.3km/1周)
距離:52km(P1)、26km(F)、32.5km(E1)、26km(E2)、19.5km(E3)

結果 P1クラスタ 52km
1位 黒枝咲哉(シマノレーシング) 1時間16分36秒
2位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング ) +0秒
3位 入部正太朗(シマノレーシング) +0秒
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) +0秒
5位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +0秒
6位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +0秒

Jプロツアーリーダー 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )
U23リーダー 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)

写真・文: 一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟

山口市役所の中をJプロツアーの集団が抜けていく

Jプロツアー2018 次戦のスケジュール

9月29日(土)第3回 JBCF まえばしクリテリウム
9月30日(日)第1回 JBCF 群馬CSCオータムロードレース <高木秀彰メモリアル>

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