トロロッソ・ホンダの“不可解な遅さ”にドライバーたちは困惑。早急なアップデート導入を望む

 トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーは、2018年F1第15戦シンガポールGPで期待していたようなパフォーマンスを発揮できなかったことに落胆し、早急に原因を突き止め、対策を講じる必要があると語った。

 シンガポールのマリーナベイ・ストリートサーキットはトロロッソ・ホンダのパッケージとの相性がいいはずであるとして、チーム首脳陣もドライバーふたりも、事前にポジティブな発言を行っていた。しかし金曜からチームは振るわず、予選ではガスリーが15番手、ハートレーが17番手に終わり、決勝もガスリーが13位、ハートレーが17位と、挽回できないまま週末を締めくくった。

「なぜこんなに遅くなったのか、理解できない。時間をかけて調べる必要がある」とガスリーは語った。

「前の2戦(ベルギーGPとイタリアGP)は思っていたよりずっとうまくいった。シンガポールには期待が持てると思っていた」

「ところがここでは予想していたよりずっと遅かった。原因を知るため、すべてのデータを見直さなければならない」

「予選では風が強く、コーナーでダウンフォースを失った。そういうことを含めていろいろな問題について理解する必要がある。今のところ、すべての答えが出ているわけではないからだ」

■アグレッシブな戦略も奏功せず。アップグレードを強く求めるハートレー

 予選で下位に終わったため、チームはレースでなんとかポジションを上げようと、周囲とは異なる戦略を選び、2台をハイパーソフトタイヤでスタートさせることを決めた。それもあってガスリーはスタートで大きく順位を上げることができたが、その後、タイヤを長く持たせることに予想以上に苦しみ、レースペースもよくなく、結局は入賞圏内に入ることはできなかった。

「ファーストスティントでハイパーソフトを履くという、多少ギャンブルのような戦略を採った。でも予想していたよりデグラデーションがひどかった。15周もするとかなりタイヤに苦しみ出したんだ。25周走ったけれど、終盤は本当にきつかった」とガスリーは振り返る。

「その後、ウルトラソフトに交換し、(セルゲイ・)シロトキンとのバトルなどもあったが、ブルーフラッグが出されたこともあって、15秒から20秒ぐらいロスした」

「それが僕らのレースに大きく影響した。でもそれがなくても、僕らには週末を通してトップ10で戦えるだけのペースはなかったと思う」

 ハートレーもマシンのペース不足に落胆しており、トロロッソは早急に対策をとり、アップデートを導入しなければならないと語った。

「絶対にアップグレードを入れる必要があると思う。トップ10に近いところで戦えるかと思ったこともあったが、(日曜の決勝は)そんな状況ではなかった」

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