メタル便グループ、埼玉(鶴ヶ島)にも新デポ開設 大型車で積載増、納期対応力向上

「長尺品や異形貨物」の全国配送網づくり

 各種鋼材の小口混載・共同配送サービスを手掛けるメタル便グループ(www.metalbin.net)は、「長尺品・重量物・異形貨物」を全国配送する物流交通網づくりに向け、(1)物流拠点(デポ)整備の加速(2)幹線輸送ルートの開拓・確立―によって配送エリアの拡大を目指す。併せて幹線輸送では大型車を積極的に活用。積載重量を増やすことで、納期対応力の向上に貢献するなど利用者の利便性を高める。

 拠点整備については、今年春の南九州(熊本市)、南東北(福島県須賀川市)に次いで10月中をめどに北関東圏の新デポを埼玉県鶴ヶ島市に開設する。これら3拠点は、パートナー企業との協業となる。

 既存の全国9拠点(グループ9社=北海道、新潟、千葉、静岡、名古屋、大阪、石川、岡山、福岡)と新たな3デポを連携し、それぞれの拠点が担当するエリア内での配送サービスをきめ細かく充実させるとともに、拠点をつないで配送エリアも広げていく。

 併せて幹線輸送も積極的に手掛ける。ネット通販の急成長に伴う個人向け宅配ビジネスの拡大とドライバー不足を背景に、一般の路線会社やチャーター会社が積載効率の悪い「平ボディ車を使った長尺品・重量物・異形貨物」の輸送を制限・縮小・撤退する事象が起きている。

 これによって鋼材輸送に苦慮する客先からメタル便への依頼が増えているという。

 こうした要望を受け、グループではメタル便関西がいち早く取り組みに着手。大阪発の幹線輸送をこれまでの週3便から週4、5便に増発した。トラックも中型車から大型車に切り替え、1回当たり積載重量を従来の3倍強に増量。納期対応力を向上させるなど利便性を高めている。

 今後も幹線輸送の頻度を高めるとともに、新たな輸送ルートの開拓・確立も積極的に進めていく考え。

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