【平成の長崎】お年寄りに〝雲仙のお湯〟プレゼント 「最高じゃ」と大喜び 平成5(1993)年

 南高小浜町雲仙のかせや旅館(高橋弘明さん経営)が9月10日、長崎市古賀町のデイサービスセンター「古賀山荘」へ〝雲仙のお湯〟をプレゼントし、センターを訪れたお年寄りが浴場で温泉気分を味わった。
 同センターに運ばれた温泉は約2㌧。皮膚病やリューマチ、神経痛などに効くという。高橋さんらが旅館からポリタンクにくんで、トラックで搬送。到着したお湯はすぐ、タンクにホースを通して浴槽に入れられ、浴場は湯気と硫黄のにおいに包まれた。
 センターには温泉を心待ちにしていた地元の人たち約30人が訪れ、入浴は順番待ちをするほどの人気。お湯に入るお年寄りらは「あ~あ」と声を上げ、「よか湯ばい」と肩までつかっていた。一番ふろに入った男性(75)は「最高じゃ。これで10歳は若返る」とご満悦だった。(平成5年9月11日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

雲仙のお湯につかり、ご機嫌のお年寄りら=長崎市古賀町、古賀山荘

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