23日に土谷棚田火祭り 灯籠3000個、点火体験も

 長崎県松浦市福島町にある日本の棚田百選の一つ「土谷棚田」。海に面した斜面に広がる風景を3千個の灯籠が彩る火祭りが23日、現地で開かれる。昨年は台風で中止し、開催は2年ぶり。2016年も雨の中での決行だっただけに、主催団体は「今年こそ幻想的な景色を多くの人に届けよう」と準備に精を出している。
 土谷棚田は、福島町の西側に位置し、海に続く斜面に約400枚の田んぼが連なっている。火祭りは美しい景観をPRし、地域の活性化につなげようと2003年に地元住民が開催。途絶えた時期もあったが12年にまちおこしグループ「ふくしまおいどんが町づくり会」(本川浩二会長)が復活させ、毎年、県内外から観光客が訪れる注目イベントになった。
 灯籠はペットボトルの底に通したねじにろうそくを固定する構造で、会員らが作る。9日には市や県の職員らも加わり、棚田のあぜや休耕田の草刈りを実施。イベント成功に向け、準備を進めている。
 当日は午後3時からステージイベントがスタート。民謡やフラダンスの披露、俵投げ大会などがある。点火式は午後5時40分開始。午後6時に一斉点灯する。同大会、灯籠の点火体験の参加(有料)は当日受け付け。会場にはカメラマン席(1人千円)も設ける。
 臨時駐車場は福島総合運動公園隣に準備。会場への無料シャトルバスを随時運行する。祭りの観賞には同駐車場で美化協力金(高校生以上1人500円)を支払う必要がある。
 問い合わせは市福島支所(電0955・47・3111)、まつうら観光物産協会(電0956・76・8822)。

天候に恵まれ、灯籠が土谷棚田を鮮やかに染めた2015年9月の火祭り=松浦市福島町

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