本日投開票!安倍氏3選か、石破氏猛追か?|自民党総裁選の仕組み・情勢を解説

本日投開票を迎える自民党総裁選。連日、各種報道でニュースを目にしている方も多いでしょうが、「政党の代表者を決める選挙が、なぜこんなに注目されるのか?」と素朴な疑問を持っている方もいるかもしれません。これは、自民党が与党第一党であるため「自民党総裁を決める=総理大臣を決める」のと同じ意味を持つからです。

総理大臣は国会の議決で指名されることになっており、第一党である自民党の総裁選は実質的に総理大臣が決まる選挙であると言え、党所属の政治家や党員以外の一般方からも注目を集めているのです。またそのため、報道機関各社は投票権のない一般の方にも「次の総裁に誰がふさわしいと思うか」といった旨の調査を行っています。

では「誰が自民党総裁選に投票できるのか?」といった疑問点も解説しましょう。
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誰が投票できるの? 自民党の所属議員・自民党員・党友(とうゆう)

衆議院選挙や参議院選挙と違い、総裁選は「自民党内」の選挙なので、自民党に関わる人しか投票権がありません。具体的には自民党の所属議員と自民党員・党友(とうゆう)が投票できます。なお、党友(とうゆう)とは自民党を応援する政治団体「自由国民会議」等の会員のことで、立場的に党員になりにくい著名な方などが党友になっています。

さらに、総裁選の投票権を得るためには以下の条件を満たす必要があります。

・満18歳以上であること
・日本国籍を持っていること
・党費を納めていること

当初は「満20歳以上」でしたが、今回の総裁選に向けて、「満18歳以上」に変更になりました。
また、当初は「2年連続で党費を納めていること」という規定でしたが、これも「1年」に短縮されました。ただ、今から自民党員になったとしても総裁選へは投票できません。ちなみにアメリカでは、大統領選に向けて各党内で候補者を決める予備選挙の直前に入党し投票することができます。

今回の立候補者は? 安倍氏・石破氏の一騎打ち

今回の総裁選には、3選を目指す安倍晋三現総裁のほか、石破茂元幹事長が立候補しています。

安倍氏は8月26日、訪問先の鹿児島で立候補の意向を表明しました。立候補に際し安倍氏は、5年半以上の政権運営を踏まえ、あと3年自民党総裁として、内閣総理大臣として日本のかじ取りを担いたい、としています。

石破氏は8月10日、国会内で行った記者会見で立候補の意向を正式に表明しました。立候補に際し石破氏は、日本が今後直面する課題に対応するために正直で公正、謙虚で丁寧な政治を作りたい、としています。
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現時点での情勢は? 安倍氏優勢、石破氏が追い上げ目指す

共同通信が9月7日・8日に党所属の国会議員405人と自民党員・党友の支持動向を調査したところ、国会議員票の80%を超える約340人が安倍氏を支持し、石破氏の50人に差をつけているようです。党員・党友票でも安倍氏は全体の405票のうち270票余りを得る情勢で、一方の石破氏は約130票と見込まれています。総裁選の結果は本日昼過ぎにも明らかになる見込みです。

 

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