「1人くらい、違っていい」-。
自民党総裁選で支持先が注目された小泉進次郎党筆頭副幹事長(衆院神奈川11区)は20日、石破茂元幹事長に1票を投じた。投票後の取材に対し、神奈川県内国会議員20人中19人が首相を支持したことに触れ、「党が違う意見を押さえつけるのではなく、違う声を強みに変えていく。そんな自民党でなければいけないという思いを込めた」と説明した。
支持先を公表するかも注目されたが、投票が始まる10分ほど前に党本部に到着した際、「石破さんに入れます」と記者団に明言。小泉氏は投票後、「地元の有権者、党員の皆さんに対する責任がある。やはり立ち位置を示すのは大事だと思った」と強調した。これまで「沈黙」を守ってきた理由は、「(候補者)2人の議論を多くの国民に見てもらいたかった」とした。
一方で「総裁選は政治の世界の戦い。いろんな情報戦があった」とし、党内のさまざまな情勢を踏まえた上で公表に踏み切ったこともうかがわせた。
支持先を決めるに当たって人事での処遇を意識したかも問われたが、「ない」と断言。首相に対しては「最後の総裁任期。腹の底からやりたいことを完全燃焼させてほしい」と述べた。
小泉氏は2012年の総裁選では、石破氏に1票を入れたことを投票後に明らかにしていた。