【平成の長崎】夜間事故をストップ 30ヵ所に光る標識設置 長崎県警 平成6(1994)年

 夜間の交通事故にストップをかけよう、と長崎県警交通規制課はこのほど、事故が多発している交差点に「光る標識」を設け始めた。暗いなか気付きづらかったこれまでの標識に比べグンと目立ち、同課では「夜間事故ストップの新兵器となるはず」と期待を掛けている。
 光る標識は、車や二輪車が交差点に近付くとセンサーが感知し、一時停止の標識の「止まれ」の文字、逆三角形の白い縁取り、9個の赤い電球が交互に明滅する仕組み。このため標識が見やすくなり、交差点が近付いたことが分かる。
 昨年(平成5年)12月に事故の絶えない県内の交差点30カ所に設置。今月中にさらに20基設ける。1基16万円。
 昨年6月から試験的に運用した長崎市矢上町・大星橋交差点では、平成4年1年間で人身事故を含む6件の交通事故が起きたが、設置後夜間事故はストップ、効果が上がったという。
 併せて、横断歩道に歩行者が近付いていることをセンサーが感知し、ドライバーに知らせる赤色灯も県内の横断歩道10カ所(20基)に設けた。
 同課によると、昨年の交通事故死者92人のうち50人(前年比15人減)が夜間に死亡している。
(平成6年1月7日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

県警が交通事故の多い交差点に設置した光る標識=大村市竹松本町

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