配車システム 15カ国語対応 長崎第一交通グループ

 長崎県佐世保市のタクシー会社、長崎第一交通グループは、佐世保地区総合配車センターに15カ国語対応の通訳システムを導入した。クルーズ船の寄港増加に伴う取り組み。西山輝明社長は「予約などの業務だけでなく、外国人観光客の困り事の解消につなげたい」と話している。

 佐世保市内には米海軍佐世保基地があり、外国人からの問い合わせは多かった。これまでは外国語専用の電話番号にかけ直すよう誘導していた。システム導入に伴い、配車センターにかかってきた電話は業務委託しているコールセンターに転送。各国語に対応する。英語や中国語、ドイツ語、タガログ語など、ほとんどの言語の通訳が可能。

 この春、西山社長が受けた一本の電話がきっかけだった。電話口では外国人の若い女性が何かを訴えていたが、会話はかみ合わず、切れてしまった。「相手はこちらの電話番号を知っていたのに、役に立てなかった」。苦い経験が、システムの導入につながった。

 英語で記した広報用のステッカーを市内の宿泊施設などに配布し、周知を図っている。同センター(電0956・48・7191)。

15カ国語への対応が可能となった長崎第一交通グループの佐世保地区総合配車センター=長崎県佐世保市相浦町

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