御所浦の化石は新種の大型魚類 22日から白亜紀資料館で展示

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天草市御所浦町で見つかった「アマクサイクチス ゴショウラエンシス」の頭部や胴体の化石
「アマクサイクチス ゴショウラエンシス」のイメージ図(復元画 山本匠)

 天草市立御所浦白亜紀資料館と北九州市立自然史・歴史博物館などは21日、天草市御所浦町にある約8500万年前の白亜紀後期の地層から見つかった化石が、新属新種の大型魚類のものと判明したと発表した。イクチオデクテス目に分類され、海生の同目の化石がアジアで見つかるのは初めて。

 両館など研究グループが、欧州学術誌の電子版に論文を掲載した。「世界各地と同様にアジアにも同目の魚類が生息していたことを示す発見。歯や口が小さいという特徴があり、海の魚の進化を研究する上で非常に重要だ」としている。

 学名は「天草の魚」を意味するギリシャ語と発見場所にちなみ、「アマクサイクチス ゴショウラエンシス」とした。

 化石は2012年3月、御所浦町の姫浦層群樋の島層と呼ばれる地層から発見。頭部や胴体の複数の骨など100点を超える。10個体分以上あり、状態の良い化石を組み合わせて推定した体長は約60センチ。

 資料館が数カ月かけてクリーニングを進め、13年4月から博物館名誉館員の籔本美孝さん(65)が、ブラジルのリオデジャネイロ州立大の研究者と共同で調査。骨格の特徴を同目の魚の標本と比べるなどし、新属新種の裏付けを進めてきた。

 天草市役所で会見した籔本さんは「一地点から複数個体の化石が密集した状態で発見されることは珍しく、一個体の完全な標本や、別の種類の魚が出てくる可能性が高い」と説明。資料館学芸員の廣瀬浩司さん(45)は「天草ジオパークの学術的な価値を裏付けることができた」と話した。

 化石は、22日から資料館で展示する。(中島忠道)