東京湾にクジラ死骸漂流中 海保、船舶に注意呼び掛け

 第3管区海上保安本部(横浜)によると、東京湾で16日から、体長約4メートルのクジラの死骸が漂流を続けている。海域は全国有数の通航量を誇る浦賀水道航路に近く、3管は「船舶が衝突する恐れがある」として、周辺に航行警報を出して注意を呼び掛けている。

 3管によると、16日午前11時ごろ、航行中のタンカーから「クジラの死骸が浮いている」と通報があり、巡視艇が神奈川県三浦市の剱埼灯台から東に約8キロの沖合で、あおむけに浮かぶ死骸を確認した。ザトウクジラの子どもとみられるという。

 死骸はその後も漂流し続け、18日午前11時ごろに千葉県館山市の洲崎灯台から約8キロの沖合で、20日午後4時ごろに同県南房総市の野島埼灯台の西方沖で確認された。

 3管は「クジラの死骸はレーダーに映りづらいため、周辺海域では目視で確認を」と呼び掛けるとともに、海岸に漂着しないかなどの確認も続けている。

東京湾で漂流しているクジラの死骸=18日、千葉県館山市の洲崎沖(第3管区海上保安本部提供)

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