知財侵害差し止め2913件 過去2番目に多く 横浜税関が18年上半期分を公表

 横浜税関が2018年上半期(1~6月)に偽ブランド品などの知的財産侵害物品の輸入を差し止めた件数は2913件で、前年同期に次いで過去2番目に多く、高水準で推移したことが分かった。インターネットオークションなどを利用して高級車の付属品などのコピー商品を購入するケースが増えているとみられる。

 税関は11年から上半期分を公表。18年は前年同期比1・9%減だったが、2500件超は4年連続となった。差し止め点数は2万9793点(4・5%増)で、日本に到着する国際郵便物の約9割を扱う同税関川崎外郵出張所の検査で差し止めた点数が前年同期に比べて1・5倍に増えたことが全体を押し上げた。

 品目別の件数はコンピューター製品が11・2倍、ホイールキャップなどの自動車付属品が5・3倍と大幅に増加した。健康を脅かす危険性がある偽造医薬品なども見られた。

 国別の件数は中国からが全体の9割近くを占め、一極集中が続いている。ベトナムが220倍と大幅に増加した。

 同税関は「個人で輸入した模倣品が国際郵便物として送られるケースが増加傾向にある。ネットオークションなどで購入する場合は極端に安い商品には注意してほしい」と呼び掛けている。

輸入が差し止められた偽ブランドのホイールキャップ=横浜税関

© 株式会社神奈川新聞社