広島、連日の雨を制しマジック3 緒方監督「みんなが無事に終わったのが一番」

広島・緒方監督【写真:荒川祐史】

1番復帰で2安打1打点の田中には「彼の居場所じゃないかな」

■広島 7-3 阪神(21日・マツダスタジアム)

 広島は21日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に7-3で勝利し、優勝へのマジックを3とした。前夜に続いて試合中に雨が降り続け、2度の中断をはさむ消耗戦となったが、新井のタイムリー三塁打など、終盤の集中打で逆転勝ちした。緒方監督は「選手にとって最悪のグラウンドコンディションの中で、みんなが無事に終わったのが一番」と、勝利の喜びの中に安堵の表情も見せた。

 田中が1番に復帰し、約1か月ぶりのタナキクマルが揃った打線が、序盤の3点ビハインドを跳ね返した。緒方監督は5打席で2安打1四球、犠飛で打点も挙げた田中を「状態が上向きなのは感じていた。レギュラーだから、元の位置というわけではないけど、しっかり結果を残してくれた」と称え、「(1番が)彼の居場所じゃないかな」とリードオフマンの復活を喜んだ。

 投手陣は先発の野村が5回3失点で降板した後、リリーフ4投手の継投で阪神に得点を許さなかった。「中継ぎが粘り強く投げてくれて、攻撃で誠也が2アウトから打ってくれた。頑張った選手にはご苦労さん、と言いたいし、ナイスピッチングでした」と、指揮官はリリーフ陣の好投を勝因に挙げた。

 マジックを1つ減らし、最短優勝は23日となったが、緒方監督は「まだ連戦は続くわけだし、明日もあるからね」と最後は気を引き締めていた。(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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