県民投票条例案審議 自民など対応が焦点 沖縄県知事選後に駆け引き激化

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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、実施されれば1996年以来となる県民投票に向けた県議会での議論が始まった。署名集めに賛同してきた県政与党が多数を占めるため条例案は可決される公算だが、県民投票の盛り上がりを占う上で移設を容認する自民党などの対応が焦点となる。30日投開票の知事選が辺野古新基地建設問題の行方を左右するだけに、県民投票を含めて基地問題への対応を巡る与野党の綱引きは知事選後に激しくなりそうだ。

 県民投票を実施するための条例案と補正予算の条例案は20日、それぞれ米軍基地関係特別委員会と総務企画常任委員会に付託された。知事選前の「休戦中」(県議)だとして、20日は条例の内容に踏み込まず、継続審議となった。本格的な議論は新たな知事が誕生した後の10月になる。

 自民党県議の一人は「民意を表明する県民投票だと言うが、辺野古移設に反対する人たちが進めている。反対の結果をつくりたいという思いがあると思われても仕方ない」と批判した。「会派の対応は全く白紙状態で決まっていないが、客観性を担保できるかどうかが重要な点になるのではないか」と語った。

 与党県議の一人は「原案通り可決できるように努力する」と説明した。一方、県民投票の時期や位置付けは「知事選後の情勢変化や政府の『撤回』に対する対抗措置も見極めなければならない」と慎重だ。野党に対しては「『反対のためだろう』と言うぐらいなら、賛成の立場で積極的に取り組めばいい」と述べた。

 条例案で実施日は「条例公布から6カ月以内」で、知事が決めることになっている。知事選で誰が勝利するかや、埋め立て承認撤回を巡る裁判の進展によっては期日についても政治的思惑が働き、駆け引きがありそうだ。

 本会議で意見陳述に立った「『辺野古』県民投票の会」の元山仁士郎代表は議場での意見陳述で「納得できる説明があれば(新基地に)賛成することもあり得る。推進する立場の議員は必要性を説明する必要がある」と指摘し、早期の県民投票実現を求めた。(明真南斗)