秦野で炎と光の祭典始まる 23日には2500発の花火打ち上げも

 秦野市最大の観光イベント「第71回秦野たばこ祭」が22日、市役所や市立本町小学校周辺で始まった。初日はパレードや恒例の「ジャンボ火起こし綱引きコンテスト」などが行われ、タバコ耕作に心血を注いだ先人の情熱を「火」にたとえた炎と光の祭典が街中を熱気に包んだ。23日まで。

 たばこ祭は、江戸時代から葉タバコ産地として知られた秦野で、農家の慰労と地域活性化を図ろうと1948年に初めて開かれた。

 同校では「ジャンボ火起こし綱引きコンテスト」が行われ、市内産ヒノキでやぐらを組んだ高さ約5メートルの火起おこし器を使用。「頑張れ」と声援が上がる中、1チーム22人が二手に分かれて太い綱を引いて棒を回し、摩擦で火をおこすまでの時間を競った。点火に成功した同市戸川の自営業小島瑞麿さん(46)は「みんなで綱を引いている時は一体感が生まれ、うれしかった。火を見た時は『やった』という思いだった」と笑顔を見せた。

 また、ミスユニバースジャパン神奈川グランプリの伊藤涼香さん、諏訪エリア観光宣伝大使の小野雅世さんらが車で同校から目抜き通りを約1・7キロパレードし、花を添えた。

 23日は、午後1時半から約1080人が参加する「たばこ音頭千人パレード」、同4時半から同校ステージで歌手大月みやこさんらが出演する「絆ステージ」を開く。同7時から水無川沿いでたいまつを燃やす「弘法の火祭」、同7時半からは権現山と馬場道で過去最多の2500発の花火も打ち上げ、祭りのクライマックスを彩る。

 実行委は2日間で、昨年と同じ34万人の人出を見込む。23日まで会場周辺で交通規制が行われる。問い合わせは、実行委員会電話0463(82)5111。

「ジャンボ火起こし綱引きコンテスト」で火を起こし、歓喜する住民(左奥)=秦野市立本町小学校

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