皮ごと食べられる国産バナナ 東広島の農園が栽培、大人気

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 広島県東広島市黒瀬町の農園「勝梅園」が国産バナナの生産、出荷を始めた。南国フルーツを黒瀬町の新たな特産品にしようと昨年6月から栽培に取り組んできた。1本が648円と、かなり高めの値段にもかかわらずJA広島中央(東広島市)の直売所や広島県内外の百貨店などでは飛ぶような売れ行き。「いずれは観光農園化も目指す」と鼻息も荒い快走ぶりだ。

 ビニールハウスの約2400平方メートルに530本ものバナナの木が茂る。無農薬で栽培する「グロス・ミシェル」という品種。皮ごと食べられる濃厚な甘みが特徴という。農園では、従業員たち8人が18センチ前後に育った実を洗ったり、大きさ別に分けたりして、出荷作業を進めている。

 農園は、広島県呉市で鉄工所を経営していた中田勝さん(70)=呉市阿賀南=が社業を息子に譲った2013年に開いた。鉄工所を拡大する予定地だった黒瀬町の約2万平方メートルを農園化。バナナの栽培設備や苗に昨年は約6千万円を投じ、先行して栽培している岡山市南区の農園でノウハウを学んで出荷にこぎ着けた。

 ハウス内には加温機を2台置き、室温が20度弱になるよう常に管理する。生育は思ったより順調で、すでに約3トンを出荷した。燃料費などもあり、輸入品に比べるとかなり高いが、東広島市内のJA直売所や広島市の百貨店では全て売り切れる人気ぶり。今年は6トンを出荷する予定だ。

 希少価値で人気を集めている勢いに乗って、同園は直売所での追加販売や贈答用の出荷も目指す計画だ。中田さんは「広島産バナナを全国にアピールしたい。農園に人を呼び込み、黒瀬町の新たな観光名所にもしたい」と意気込んでいる。

ハウス内のバナナの育ち具合を確認する中田さん