【韓国プロ野球】防御率リーグトップのリンドブロム リリーフから先発転向で得たエースの座

 アジアのプロ野球リーグは日本と韓国、台湾の3つ。特に韓国と台湾リーグは「打高投低」であることから主に投手の助っ人選手を探し、シーズンが終わるとタイトル争いの上位には彼らの名前が並ぶ場合が多い。助っ人選手にとってはメジャーリーグに戻るために実績をつくる機会でもあり、選手としての自信も取り戻すことができる。タイトルを獲得できるようになれば日本球界からも注目される可能性が高い。韓国球界に在籍中のジョシュ・リンドブロムもその1人だ。

  2008年ドラフト3巡目(全体104番目)でドジャースから指名されると2011年にメジャーデビュー。リリーフとしてフィリーズやレンジャーズなど他球団を渡り歩き2013年まで通算5勝を挙げた。その後は韓国に活躍の場を求めて2015年からロッテジャイアンツに入団し初年度から2桁13勝、210投球回を記録するなどエース級の活躍をした。一時期はメジャー復帰を目指してチームを離れたが夏場に復帰し、ロッテでは通算28勝を挙げた。

  今季からはトゥサンベアーズに移籍すると身長195センチの長身から直球やカッター、ツーシームなど動く球を駆使して勝ち星を重ねており9月23日時点で15勝4敗 防御率2.88の成績を残している。「打高投低」の韓国球界において防御率2点台はとても優秀であり、文句なしリーグトップの数字だ。直近登板となった9月21日のLGツインズ戦では6回1失点の好投、本人によれば調子が良くなかったそうだが、クオリティスタート(6回3自責点以下)を達成し技術の高さをみせた。彼のこうした活躍をみて日本の阪神タイガースは夏場からリンドブロムを来季の助っ人候補の1人に挙げているという。

 現在、トゥサンはリーグ首位であり優勝が決定的。韓国球界では上位5球団がポストシーズンでも野球ができる。1位になったチームは自動的に韓国シリーズで戦うことになる。リンドブロムは既にチームにとって欠かせない存在でありエースとして仲間達を頂点へと導く。今後の投球次第で来季は日本球界のマウンドに立っているかもしれない。

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