アライアンスって何?
先日、コードシェアの基本をおさらいしましたが、コードシェアともう一つよく聞くのがアライアンス。
アライアンスとは結局なんなのか、私たち利用者にとってどういうメリットがあるのか、基本をおさらいしましょう。
アライアンスとは
連合、提携という意味をもつ「アライアンス」。ここでいうアライアンスは、航空会社同士の連合組織を表します。
同一アライアンス内でのコードシェア便、マイレージサービスの相互乗り入れなどを行い、旅客の利便性向上を図り、また、アライアンス加盟航空会社で協力して集客力向上を目指しています。
コードシェアとの違いは?
コードシェアは、航空会社二社間の一対一の関係の中で行われている業務提携ですが、アライアンスの場合は、加盟複数航空会社内での共同運航やマイレージサービスの相互乗り入れなどを行なっています。
1990年頃よりスタートしたコードシェア。
そこに、航空業界における規制緩和の流れや競争激化により、世界的な規模でのアライアンスが発足するようになりました。
なお、アライアンスに加盟している場合は、基本的にはアライアンス内の航空会社と業務提携をしますが、コードシェアはアライアンスを超えて行われています。
世界三大アライアンス
2018年9月現在、世界には三大アライアンスと言われる世界規模のアライアンスが3つ存在しています。
一番歴史が古く、1997年に誕生したのがスターアライアンス。
その後、1999年にワンワールドが誕生し、2000年にスカイチームが誕生しました。
スターアライアンス
アライアンスの先駆けとも言える存在のスターアライアンス。
1997年にエア・カナダ、ユナイテッド航空、ルフトハンザドイツ航空、スカンジナビア航空、タイ国際航空が創設メンバーとなり発足しました。
2018年9月現在は、下記の28社がスターアライアンスに加盟しており、この数は他のアライアンスに比べても突出して多いと言えます。
加盟航空会社が多いほど、旅客が享受できるサービスも世界中に広がりますね。
スターアライアンスは、加盟航空会社が1つのターミナルに集結するプロジェクトを進めています。
例えば、成田国際空港の第1ターミナルビルやロンドン・ヒースロー空港の第2ターミナルビルは、スターアライアンス加盟航空会社専用のターミナルとして再編が進められています。
乗り継ぎ、ラウンジの利用などもスムーズにできますね!
ワンワールド
ワンワールドは、1999年にアメリカン航空やキャセイパシフィック航空などが創設メンバーとなり誕生しました。
2018年9月現在は下記13社が加盟しています。
ワンワールドと言えば有名なのが、世界一周運賃。
訪問、または通過するワンワールドアライアンスが運航する大陸の数によって計算されるoneworldエクスプローラー・世界一周運賃と、全利用区間の飛行距離の合計に基づいて計算されるグローバル・エクスプローラー・世界一周運賃の2種類があります。
このように、アライアンスの誕生、サービスの強化によって、世界一周もハードルが下がってきたのかもしれません!
スカイチーム
2000年にデルタ航空、大韓航空、エールフランス、アエロメヒコ航空によって設立されたスカイチーム。
2018年9月現在は、下記20社が加盟しています。
日本の航空会社が加盟していないので日本人にはどうしても馴染みの薄いスカイチームですが、特にヨーロッパでは大きな存在感を示しています。
また、JAL、ANA共にスカイチームの航空会社と独自のコードシェアを行なっています。
アライアンスのメリット
航空会社にはマイレージを貯めて上級顧客になるとラウンジサービスや優先チェックイン、優先キャンセル待ちなどのサービスを受けることができます。
アライアンスも同一で、各アライアンスに加盟している航空会社のマイレージを貯めて上級会員になることで、そのアライアンスの上級会員になることができ、アライアンス全体でサービスを受けることができます。
そのため、海外の空港でも同じようにサービスを受けることができるのは安心ですね。
また、自身がマイレージ会員でない航空会社に搭乗しても、アライアンス加盟航空会社であれば、マイレージを貯めることができるのも嬉しいですね。
今回は触れませんでしたが、アジア太平洋地域のLCCによるアライアンス、バリューアライアンスも2016年に誕生しました。
アライアンス同士の競争が、旅客のさらなるサービス向上に繋がっていってほしいですね。