猛烈な台風24号の予報円、直径1080キロ なぜ予報難しい?

25日午後3時現在猛烈な台風24号は、フィリピンの東にあり、ほとんど停滞しています。30日午後3時の予報円の直径は1080キロとなっていて、予報円は非常に大きく、どこに進むかが極めて不明確な状態になっています。なぜこんなにも予報が難しいのか、それは台風24号が「ほとんど停滞」していることに隠されています。

台風はまるで回っているコマのように、自分だけではほとんど動くことができません。台風の移動は周りの風に支配されています。よって、正確な進路予報には台風がどの風に流されるかが正確にわかる必要があります。その風は日本付近には主に2つあって、ひとつは偏西風、もう一つは太平洋高気圧の縁を回る風です。台風24号はほとんど停滞していることからわかるように、いまだどちらの風にも流されていません。したがってどちらの風にも流される可能性が残っており、それによって進路予報も大きくかわるため、予報が難しいのです。

予報円が大きい、すなわち予報が難しいということは、台風の影響を受ける可能性のある地域がそれだけ多く、広範囲で油断できないということです。最新の台風情報の収集に努めてください。

気象予報士・甲斐 友貴

画像について:25日午後3時の台風24号の位置と5日間進路予想。

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